「資料送って」への切り替えしトーク
「否定的な顧客からアポを取る方法」の回で「『まずは資料を送っておいて…』と言われたら」について、その対応策の概略に触れたが、更に詳細を知りたいという声が多く寄せられたので、今回はそこに絞ってケース別対処策を紹介したい。
新規顧客開拓のために電話を用いてテレアポ(架電)からスタートする営業パーソンにとっては、この「まずは資料を送って…」は最も厄介なフレーズの1つに違いない。
そもそも全く興味がなかったら資料すら不要なわけで、「まずは資料を送って…」と言うからには多少の関心は持っているのだろうし、全くの脈無しというわけでもなさそうだ。
しかし、聞いてみたい話だとしたら、アポイントは取れたはずだし…。
そうしたことから、私達は相手の「まずは資料を送って…」という言葉の真意を見極めなければならない。
その際、ザックリ次の3つに分類すると対処しやすくなる。
「興味ありません」「必要ないので結構です」とストレートに断ってしまっては相手に失礼だと思ったり、BtoC企業で相手が自社の顧客であったりする可能性がある場合には、体よく断りたい。
まあ、居留守みたいなものだが、郵送費や手間暇かけて資料を送付したとしても、案件化することはないために、すべてがムダになってしまうので、本当はストレートに断ってもらったほうがありがたい。
そこで、その際は、相手の会社としてのニーズの強弱を確かめるために次のような質問をしたい。
「承知致しました。そうしましたら、まずは資料をご送付させていただきます。その際に御社の部として(もしくは課として)課題感が最も強い分野の資料をピックアップさせていただきたいのですが、実際…」といった感じだ。
この電話のやり取りで重要なのは、誰が「まずは資料を送って…」と言っているのかということだ。平社員がそう言っていたところで、決裁者から一番遠い人の弁なので、間に受けてはいけない。
だから、相手個人の意見ではなく、“部として(もしくは課として)”とあえて触れて、組織としての見解を聞くようにしたい。
そこで、相手の回答が「ニーズあり」ということであれば、その分野の資料を送付するし、「ニーズがない」ということであれば、資料を送ってもムダになるので、直近の課題感の強い事柄のヒアリングに転換したい。
その話の中で、対応できる商材があれば、そちらで話を進め、対応できる商材がなければ、資料は送らず「対応できる商材がラインナップされ次第、改めましてご連絡させていただきます」とその電話はクローズするのがスマートだ。
このケースでは、資料を送っても案件化しないかもしれないし、テクニックを駆使してアポイントを取り付けたとしても、結局案件化はしないので、発想を変えて「その電話で営業してしまう」路線を選択したい。
要は対面で営業した時のように、電話である程度細かい現状のヒアリングをしてしまうのだ。
そのヒアリングの中で役に立てそうなことがあれば、それを端的に伝える。
相手がその話に魅力を感じたと察したら「電話では何ですので、詳細はお会いして…」と展開すれば、アポは取れる。
電話でのやり取りの中で、相手の興味・関心が薄ければ話は弾まないので、ヒアリングは続けられない。逆にヒアリングが続くということは、相手の興味は高まりつつある証拠なので、電話が5分以上続けられるようであれば、アポイントの話に展開して構わない。
営業パーソンとしては、ちょっと残念だが、一言でいえば「信用できないので、まずは資料を見せて」ということである。
その背景には、
といった事情がある。商品力や企画力に相応の自信があるなら、資料を送付して、到着したであろう数日後に再び電話をかければ、かなりの確率でアポイントは取れる。
あるいは、送付にかかる手間と時間を考えると、資料と同等なものがHPで確認できたり、ダウロードできたりするなら、そちらを紹介して、後日電話という方法も利用したい。
働き方改革で、無益な営業訪問を嫌う傾向にますます拍車がかかっている。ここで紹介した方法を駆使して、是非とも効率的な営業をマスターして欲しい。
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