<ご担当者様>
右:フーズカンパニー 営業統括室 部長 中島 船行 様
左:フーズカンパニー 営業統括室 係長 中山 咲 様
メーカー
(1)トイレタリー・コスメティックス事業(トイレタリー商品、化粧品の製造販売等)
(2)薬品事業(漢方薬を中心とした医療用医薬品と一般用医薬品の製造販売等)
(3)食品事業(菓子、冷菓、新規食品の製造販売等) ほか
1,874名(2025年12月末時点)
新人・若手営業の教育、営業スキルの属人化、体系的・実践的スキルの定着、営業研修の未実施
ベーシックコース
1〜3年目の若手営業
営業力強化におけるお二方のお役割をご紹介いただけますか?
中島様:私たちはフーズカンパニーの営業統括室に所属しています。クラシエには複数の事業がありますが、それぞれの事業に営業統括室が設置されており、営業活動を支える仕組みづくりを担っています。
具体的には、売上や返品、販促費などの各種KPIの管理・分析、改善施策の立案・推進が主な業務です。また、営業が商談を行う仕組みや、得意先との関係性を強化するための制度づくりなど、営業活動全体を支える環境整備も担当しています。
中山様:フーズカンパニーではエルダー職を含めて約90名の営業メンバーが在籍しており、その活動を支援しています。
食品事業の営業にはどのような特徴や課題があるのでしょうか?
中島様:食品事業の営業の大きな特徴は、卸売業者を介して商品を販売する流通構造にあります。
小売業のお客様と直接商談する機会も多いのですが、その前段階として卸売業者との連携が欠かせません。卸売業者と小売業者の双方と良好な関係を築きながら商談を進めていく必要があります。
一方で、卸売業者はあくまで中立的な立場です。当社の商品を提案したいと思っていても、競合メーカーの商品に優位性があればそちらを優先することもあります。そのため、小売業との商談以前に、卸売業者との協力関係をどのように構築するかが重要なテーマになります。
中山様:私たちメーカーの営業は流通企業がお客様ではありますが、その先にいる消費者を常に意識しなければなりません。最終的に商品を手に取る消費者視点を忘れずに営業活動を行うことが、営業の大切な役割だと考えています。
ご導入前はどのような育成施策を行っていらっしゃいましたか?
中山様:これまでは階層別研修が中心でした。主任研修や係長研修など、役職に応じた研修や、プロジェクトマネジメントなどの目的別研修はありましたが、営業職に特化した研修は実施していませんでした。
中島様:営業だけでなく、マーケティングなど他の職種についても同様で、職種別の教育制度はほとんどありませんでした。そのため、多くの場合は現場で学ぶOJTが中心となっていました。
そのようなご状況でどのような課題を感じられていましたのでしょうか。
中島様:大きな課題は、育成内容が指導者によって大きく左右されてしまうことでした。営業の新人は、所属する支店の課長、先輩社員の影響を強く受けます。そのため、異動した途端に「前の支店では評価されていたのに、こちらではスキル不足と言われる」といったことも起こります。
中山様:私も転職組なのですが、当社はキャリア採用の比率も高く、さまざまなバックグラウンドを持つ営業が在籍しています。その結果、営業スタイルも人によって大きく異なります。
中島様:もちろん多様性という意味ではそれぞれのスキルで補ったり、情報を交換し合ったりという良い面もありますが、「顧客課題を解決するために営業する」という考え方を持つ人と、単なる商品説明で終わってしまう人も混在していました。
スキルはあれども、営業としての基礎や視座が違ってしまっているという状態です。
また、若手社員からは「先輩によって言うことが違う」「どちらが正しいのかわからない」という声も上がっていました。例えば、10店舗ほどの小規模チェーンを担当するときに、「そんな小規模店に行く必要はない」という先輩もいれば、「そういう店舗こそ大切だ」という先輩もいる。新人にとっては、何を基準に行動すればよいのか分からない状況になっていました。
サプリについては2023年にご導入いただきましたが、サプリとご導入いただいた理由をお教えください。
サプリ営業・垣内:ご導入当時はお2人の前任の方が担当されていらっしゃいましたね。最初にお話させていただいた際は社内で研修を実施していたため、一度は見送りとなりました。しかし、コロナ禍を経て営業環境が大きく変化し、「これまでと同じやり方ではいけない」という課題意識が営業統括室の中で高まっていたと伺っております。
新卒社員の受け入れ研修も毎年試行錯誤が続いており、「外部の力を借りながら営業教育を強化したい」というタイミングで再び営業サプリをご提案させていただいたという流れでした。
中山様:オンライン学習と対面研修を組み合わせた仕組みや、OJT担当者も巻き込みながら学べる設計は、他社の営業研修にはあまり見られない特徴だと思いますので、そういった点が導入の後押しになったようです。
どのような方にご受講いただいているのでしょうか?
中山様:昨年までは主に新入社員を対象としていましたが、現在は2年目・3年目の若手社員にも対象を広げています。
理由としては、2年目・3年目は担当顧客を持ち始める時期でもあり、営業サプリで学んだ内容を実践に落とし込む重要なタイミングであるということ。
そしてもう1つが離職防止や組織間のつながりづくりという狙いです。
私自身の経験でも、入社後3年程度までは定期的な研修の存在が非常に大きかったと感じています。
また、全国各地に拠点があるため、若手社員は1拠点に1人だけ配属されるケースも少なくありません。同年代の仲間と接する機会が少なく、孤独感を抱えやすい環境でもあります。
そうした中で営業サプリを通じて全国の同期や若手社員同士がつながり、相談し合える関係性が生まれていることも大きな価値だと感じています。営業サプリがなければ、ここまで若手メンバー同士がつながることはなかったと感じています。
現在はTeamsでの交流や懇親会なども実施しながら、拠点を越えた横のつながりづくりにも取り組んでいます。
ご提供しているコンテンツについて、御社の営業へのマッチ度という意味ではいかがでしょうか?
中島様:営業サプリは食品業界や流通業界に特化した内容ではありませんが、非常にマッチしていると感じています。
特に印象に残っているのが、サプリコーチの方がよくおっしゃる「営業という仕事は人生を豊かにする」という考え方です。サプリコーチが変わっても共通して伝えられているので、営業サプリとして大切にされている理念なのだと思います。
私たちメーカーの営業は、どうしても「自社商品を売るために卸や小売へ提案する」という視点になりがちです。しかし営業サプリでは、その前提として営業という仕事そのものの価値や意義を伝えてくれます。
「営業を通じて自分自身も成長できる」という考え方が腹落ちすると、どんな商談も学びの機会になりますし、相手が卸業者であっても小売業者であっても、本質的な営業のプロセスは共通なのだと気づくことができます。
そういう意味で、業界を問わず応用できる営業の原理原則を学べる点は、大きな価値だと感じています。
クラシエ様では営業サプリの受講と合わせて、独自にロープレ大会も実施いただいていると伺っています。
中島様:はい。営業サプリ導入初年度の2023年から実施しています。
営業サプリのカリキュラムには、商談ロールプレイングを動画で撮影し共有するコンテンツがあります。そこから実際に対面でロープレを行う機会を設けたいと考えました。
ロープレ大会の良いところは、他の受講者の営業スタイルを直接見られることです。「こういう進め方もあるのか」「こういう質問の仕方もあるのか」といった学びが得られますし、動画で見ていた内容をリアルな場で体験できるので、研修内容とも連動しており、参加者も入りやすいと感じています。
また、社内だけで実施するとどうしても評価が甘くなりがちです。「今日はよく来たねね、発注するよ」で終わってしまうこともあります。その点、垣内さんにファシリテーターとして参加いただくことで、第三者の視点から厳しくフィードバックをいただけます。
中山様:実は以前、社内だけでロープレ大会を定着させようとしたこともありましたが、なかなか続きませんでした。外部の視点が入ることで緊張感が生まれ、参加者も真剣に取り組めるようになったと感じています。
さらに、垣内さんには入社当初から継続的に受講者を見ていただいているため、成長の変化を一緒に確認できることも受講者たちにとって大きなモチベーションとなっています。
受講者様について、どのような変化をご実感いただいていますか?
中山様:まず感じているのは、営業のプロセスの役割や、それを理解することの重要性に受講者が気づき始めていることです。
例えば企業分析についても、以前は「なぜそこまで分析する必要があるのか」と感じる社員もいました。
しかし営業サプリのカリキュラムを通じて企業分析の意義を学んだことで、「自分は担当企業のことを意外と理解できていなかった」という気づきを得るケースが増えています。
また、ロープレ大会を通じて他の受講者の良い部分を吸収する姿も見られるようになりました。
中島様:私たちが特に評価しているのは、カリキュラムが体系的に設計されている点です。いきなり企業分析を教えるのではなく、ロジカルに「なぜ分析が必要なのか」「なぜ顧客理解が重要なのか」という順番で積み上げていくため、受講者も納得しながら学ぶことができます。
印象的な成長事例はありますか?
中島様:3年目の営業社員が、工場所在地である福知山市と連携した販促企画を実現した事例があります。もともとは自治体からふるさと納税に関する相談を受けたことがきっかけでしたが、その後、「地域キャラクターと商品を組み合わせて地元をPRできないか」という提案につながりました。
結果として、「この商品は福知山で作られています」という地域密着型の販促企画が実現しました。
これは単なる商品紹介ではなく、「企業としてどのような価値を提供したいのか」「地域にどう貢献できるのか」を考えた上で行動できた事例だと思います。営業サプリだけの成果ではありませんが、課題解決の視点や企業理念を理解する姿勢が、こうした提案につながったのではないかと感じています。
職場にはどのような変化がありましたか?
中山様:大きな変化は、やはり若手社員同士のつながりが生まれたことです。
先程も少し触れた通り、以前は同期であっても全国の拠点に分散して配属されるため、ほとんど接点がありませんでした。しかし現在は、営業サプリを通じて定期的に顔を合わせたり、Teamsで交流したりすることで自然と関係性が生まれています。
学習内容に対して上司や先輩社員がリアクションをしてくれることで、「見守られている」と感じられることもモチベーションにつながっているようです。
また、変化があったのは受講者だけではありません。職場コーチからは、「自分たちはこうした体系的な営業教育を受けたことがなかった」という声もありました。
受講者を指導する立場になったことで、自身の営業活動を振り返り、「実はここが苦手だった」と気づく機会にもなっているようです。教える側が学び直せることも、営業サプリの大きな効果の一つだと感じています。
なぜ4年間継続してご導入いただけているのでしょうか?
中島様:やはり一番大きいのは、受講者の成長を実感できているからです。私たちが担当をさせていただくようになってから3年目となりますが、ロープレ大会などで成長が非常によく分かります。
例えば、以前は相手と目を合わせられなかった社員が自然に会話できるようになる、表情が硬かった社員が笑顔で商談できるようになる、顧客分析や課題整理の視点が身につく、といった変化が見られます。
こうした成長を実感できることが、継続の大きな理由ですね。
中山様:営業サプリは毎年同じ内容を提供するだけではなく、当社の状況に合わせて柔軟にカスタマイズしていただいています。
受講者の課題や成長段階に応じて内容をご提案いただけるので、「決まった研修を受け続けている」という感覚ではありません。その点も継続の決め手になっていると思います。
逆に、4年間継続したからこそ得られた価値はありますか?
中山様:あります。1つは、継続的に成長を観測できることです。
単発研修では、その場の満足度は分かっても、本当に成長したのかを確認することは難しいと思います。
また、若手社員自身も、「会社が自分たちの成長に投資してくれている」と感じているようです。それだけに、若手社員にとっては会社への信頼感やモチベーション向上にもつながっているのではないかと思います。
今後、営業サプリに期待されることはありますか?
中島様:現在の若手向けプログラムについては非常に満足しています。一方で、今後は係長や課長クラスなど、より上位層への展開も期待しています。
若手社員には営業サプリを通じて、顧客課題を捉えること、課題解決型営業を行うこと、企業理念と提案を結びつけるといった考え方が浸透してきています。
しかし管理職層になると、それぞれが長年の経験の中で営業スタイルを確立しているため、考え方や行動を変えることが簡単ではありません。
若手が学んでいる内容と管理職層の考え方にギャップが生まれないよう、今後は上位層に向けたプログラムにも期待しています。
中山様:また、次のステップとして期待しているのが、「分析力」と「提案力」です。若手社員の商談スキルが高まってきた今だからこそ、次のステージとしてそうした内容にも期待しています。
中島様:クラシエの営業は単なる商品提案ではなく、売場づくりや販促企画まで含めて提案する機会が多くあります。そのため、「データから何を読み取るのか」「そこからどんな課題を発見するのか」「どのような提案につなげるのか」という力が今後さらに重要になると考えています。
営業サプリを通じて、今後どのような組織を目指していきたいですか?
中山様:フーズカンパニーの営業力は、さらに伸ばせる余地があると感じています。営業サプリを活用しながら、若手だけでなく中堅・管理職層まで含めて営業スタイルを体系化し、組織全体の営業力を底上げしていきたいと考えています。
中島様:今営業サプリを受講している若手社員たちが将来の中核となり、その考え方が組織全体に広がっていけば、企業文化そのものも変わっていくのではないかと思います。「継続こそ力なり」と考えています。
中島様、中山様、ありがとうございました!
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