オンライン研修もすっかり一般的になってきた一方、強制力がないためなかなか受講者が集中できない、座学中心になるためいまいち成果を感じられないといったお声も聞こえてきます。
そんな中、注目を集めつつあるのが「ブレンディッドラーニング」という方式です。本記事ではブレンディッドラーニングの概要やメリット、効果を高めるポイントについて解説します。
ブレンディッドラーニング型の営業研修「営業サプリ」
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ブレンディッドラーニング(Blended Learning)とは、オンラインと集合研修など、異なる学習方法を組み合わせた(Blend)学習形式のことです。
従来も、集合研修、eラーニング、動画、OJTなど様々な学習形式がありましたが、これらのメリットを活かし、デメリットを補い合うことで、効率的な指導を行い教育の質を高めます。
現代の多様な学習ニーズに対応する柔軟な教育方法として注目されています。
ブレンディッドラーニングは基本的に知識を習得するオンライン学習と、実践・アウトプットでスキルを定着させる対面学習を繰り返して行われます。
オンライン学習では、受講者がオンラインで教材(ビデオ講義、eラーニング教材など)を閲覧し、自分のペースで知識を習得します。
対面学習では、ディスカッションやグループワーク、実践的な演習を行い、オンラインで学んだ内容を深めます。そして、定期的な評価とフィードバックを通じて、学習の進捗を確認し、必要に応じてサポートを行います。
このプロセスを繰り返し、学習効果を最大化します。
ブレンディッドラーニングが生まれた背景には、教育の多様化とテクノロジーの進化があります。インターネットとデジタルデバイスの普及により、学習者は従来の教室の枠を超えて学ぶことが可能になりました。企業における教育というのは、集合研修が効率的と言われてきましたが、こういったテクノロジーの進化からオンラインを活用した研修が可能となりました。
また、2019年末から流行した新型コロナウイルスの影響もあり、オンライン・非対面での業務が推進されたことも大きな要因の1つです。
企業側のメリットとしては固定の場所や時間を抑える必要が少なくなるため、時間・金銭的コストを削減することができます。
また、受講者にとっても柔軟な学習スケジュールが提供さえるため、拘束時間が限定されないため、通常業務の邪魔をせず、受講者は自分のペースで学習できます。
従来の集合研修は実践的だがその場限り、一方オンライン型の研修は継続学習ができるが知識の習得にとどまってしまうといったデメリットがありました。
ブレンディッドラーニングの場合、この2つをサイクルを回して実施していくため、知識として得た内容を実践し、自身のスキルとして定着させることに繋がります。
それにより、実際の現場で活きるスキルとして身に付けさせることができます。
知識として得た内容を実践する機会があることで、理解が深まりスキルが定着するため、受講による成果や手応えを感じやすくなります。
また、研修資料やレコーディングにいつでもアクセスできるため、その場限りの学習にとどまらず、復習や確認が容易であることも、受講者の満足度を高めることに繋がります。
ブレンディッドラーニングは複数の方式を組み合わせて実施しますが、それぞれの方式のメリット・デメリットを押さえることで、より効果的な研修を提供することが可能です。
ここでは、それぞれの研修方式のメリット・デメリットを見ていきましょう。
集合研修のメリットは、直接的な対話とリアルタイムのフィードバックが可能であることです。受講者同士のネットワーキングが促進され、強固な人間関係やチームワークを築く機会が増えます。また、専用の研修環境で行われるため、学習に集中しやすい点も利点です。
一方、デメリットとしては、決まった時間と場所に縛られるため、柔軟性が欠如します。会場の手配や資料の印刷など、物理的なコストがかかり、一斉指導が主となるため、個々のニーズに応じたカスタマイズが難しいです。
オンライン研修のメリットは、時間や場所に縛られず、受講者が自分のペースで学習できる柔軟性にあります。コスト削減も可能であり、会場や物理的な資料が不要です。
さらに、オンラインで学習資料や録画にいつでもアクセスでき、復習が容易です。
一方、デメリットとしては、対面での交流が不足し、ネットワーキングの機会が減少することがあります。また、受講者の自己管理能力が求められ、モチベーションの維持が課題となることがあります。技術的なトラブルやインターネット環境の問題も潜在的なハードルです。
OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)のメリットは、実際の業務を通じて直接的なスキルや知識を習得できる点です。現場での実践的な経験を積むことで、理論と実践のギャップを埋めることができます。また、即時フィードバックを受けられるため、学習効果が高まります。
一方、デメリットとしては、計画的な学習が難しく、指導者のスキルに依存するため、指導内容にばらつきが生じる可能性があります。さらに、業務の進行状況に左右されやすく、時間やリソースの確保が課題となることがあります。
ブレンディッドラーニングをより効果的なものをするためには、単に複数の方式を組み合わせるだけではなく、以下のようなポイントを踏まえて計画することが重要です。
学習目標の明確化は、ブレンディッドラーニングの効果を高めるための重要な要素です。明確な目標設定により、受講者は学習の方向性を把握しやすくなり、何を達成すべきかが明確になります。これにより、モチベーションが向上し、学習の進捗管理も容易になります。
また、具体的な目標があることで、評価やフィードバックも的確に行え、受講者が自身の成長を実感しやすくなります。学習目標の明確化は、学習プロセス全体を効果的に進めるための基盤となります。
従来のテストや課題に加え、実践的なプロジェクトやプレゼンテーション、ディスカッションへの参加度など、多角的な評価手段を取り入れることで、受講者の多様なスキルや能力を正確に評価できます。これにより、受講者の学びをより総合的に把握でき、実践的なスキルの習得状況も確認できます。
インタラクティブな要素の導入は、ブレンディッドラーニングの効果を高めるために重要です。ディスカッションフォーラムやグループワークを取り入れることで、受講者同士の交流が促進され、学び合いの環境が生まれます。これにより、受講者は他の視点や意見を取り入れ、理解を深めることができ、また学習意欲を向上させる効果があります。
また、受講者同士のコミュニケーションだけではなく、適切なタイミングでサポートや指導を入れることで、学習効果が向上します。フィードバックを迅速かつ具体的に提供することで、受講者は自分の強みと改善点を認識しやすくなり、モチベーションが維持されます。進捗管理とフィードバックは、受講者の成長を促進するための重要な要素です。
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