お知らせ
2020/08/17
2020年7月30日(木)に、「信頼される営業の育て方」をテーマにオンラインセミナーを開催いたしました。
登壇者は、P&Gジャパンなどで営業人材育成のキャリアをつまれ、現在は営業力強化コンサルタントとしてご活躍されている小森 康充様、そしてリクルート社でトップ営業として活躍され、現在株式会社サプリ「売れる営業養成講座」の監修を担当している大塚寿。
営業部に所属される方はもちろんのこと、人材開発部、統括本部など、研修の決定や起案に関わられる皆様を中心に約60名にご参加いただきました。
育成のポイントについてお話する前に、そもそも信頼される営業パーソンとは?という内容からセッションはスタートしました。
小森氏は下のストーリーマップを使って、信頼される営業パーソンの全体像を解説してくださいました。
中央の山:購買の原則の山。そもそも人はなぜお金を出して物を買うのか。
山を支える手のひら:購買の原則を支える信頼関係を構築する3つの柱
・左側のビジネスパーソン:正直誠実な態度で接する
・下側の赤いネクタイの人物と営業:コンタクト回数の法則。何回も訪問することで心の窓を開く
・右側の球体を抱える人:お客様の大切にしているものを大切にする
山・手のひらを取り巻く帯:信頼関係を築くステップ
・青い帯:6つの話法を用いて相手の話を聞き、心の窓を開いていく
・赤い帯:商品プレゼン。5つの話法でクロージング
このストーリーマップで示されているのは、相手の話を聞くことが、商品説明・クロージングに帰すということ。営業というと商品説明ばかりしようとしてしまいがちですが、まずしっかりお客様のお話を聞くことが一番重要だということをお話しくださいました。
大塚も、顧客の期待を超えるにはまず顧客の期待されているものをきちんと把握すること、そのためにはまず話をよく聞くこと、と小森氏と同じく「お客様の話をちゃんと聞く」という点を強調していました。
一方で、実はお客様だけではなく社内にも目を向け、目標数字を達成し続けられる人が信頼できる営業パーソンである、と回答しました。
大塚も、小森氏と同様に信頼される営業パーソンの行動を体系化する「営業の型」を持っています。
大塚がリクルート時代に優秀な先輩営業や他社の営業パーソンから学んだ、営業に必要なスキルを体系化した図。
アプローチ、ヒアリングなど、営業の進行ステップによってカテゴリ分けをしており、各カテゴリの下にはさらに計144のスキルがぶらさがっています。
2人とも共通して強調していたのは、営業は根性やセンスではなくセオリー・方法論だということ。上のストーリーマップや矢羽根のように、信頼される優秀なトップ営業の優秀たるポイントはなんなのかを言語化してマニュアル化していくことが営業パーソンの育成には大事とのことでした。
続いて、P&G社の育成の考え方をベースに、営業パーソンの成長にとって必要なポイントについて語っていただきました。ポイントは大きく以下の5つでした。
大きく考えろ。大きく目標を立てることで、そのために行動する、行動が変わる。
結果にフォーカス。決めたことはやりきる。
目的思考。目的を意識することで行動は変わる。目的は理詰めで考える。
問題点を見つける。Issuとは「最も重要なポイント」のこと。本質的なIssueを考えることがプロジェクトの成功を左右する。
自己重要感。自分に自信を持つ。自己重要感がビジネスをどんどん変革していくポイントになる。
この5つを持つことで会社はどんどん変わっていき、活性化していくとのこと。 営業パーソンのみならず、すべてのビジネスパーソンにとって意味のあるポイントだと感じさせられました。
いよいよ本題の「信頼される営業パーソンを育てるポイント」について。2人とも多くのポイントを上げていましたので、ここでは箇条書きでかんたんにご紹介させていただきます。
小森氏は、上司から部下への接し方を中心にポイントを上げていただきました。
上司から部下へ、情報を共有する。
この部下かはどういう人で、長所短所を把握し、長所を伸ばしてやる気を引き上げる。
説明する→見本を見せる→やらせる→話を聞いてあげるのサイクルをまわす。 育成にはフォローアップが重要。
どんな状況でも部下の応援者であること。部下の成功を信じること。
たしかに、このようなマインドセットを持って育成に望めば、メンバーのスキルアップはもちろんですが、モチベーションも高まり、チーム全体で成長をしていけそうです。
続いて大塚から育成のポイントについて解説しました。大塚はさらに具体的な育成時のポイントにも触れています。
あるのは売れる方法のみ。売れる方法を押さえれば誰でも売れるようになる。
日本語は正しく伝わらないことがあることを認識すべし。
営業の育成には手本と見本が不可欠。また、フィードバック・フォローアップはその時その場じゃないと効果がない
まずは営業の型、営業のスキル・ナレッジを具体的なレベルで覚え込む。そこにモチベーションを加えることで育成できる。
フィードバックの数がキモ。
スキルやナレッジをブレイクダウンしてやり方を共有していく。「これなら私でもできそうだ」と思えるように小分けする。
営業とはスキルである、そしてそのスキルをブレイクダウンすることがポイントとのこと。確かに、営業のスキル育成というとどこから取り掛かってよいか迷ってしまいそうですが、小分けにされることで自分や部下に不足しているスキルを認識して計画的に取り組めそうです。
また、「営業の育成には手本が必要」という小森氏と共通するお話もあり、その重要性が確認できました。
メインテーマについてお話いただいたところで、受講者のみなさまからの質問にご回答いただきました。
大塚:例えば本でもいいし、セミナーに行ってその講師に聞いた話でもいい。他社など、社外の方にもどんどん聞いてみて下さい。
小森氏:上司・先輩は選べないけれども、その方とご縁があったのには必ず理由があるという考え方が大事だと思います。もしくは、見本となる人は「いる」のではなく「見つける」ということです。
小森氏:本人が「僕は自信があります、やってみせます」と言った瞬間、その人は自信がある人。なので、もう(「自信がある」と)言ってしまってくださいというのが答えです。もう1つは、自信のない人は才能に気づいてないか、過小評価している人が多い。本当に自分の強みはなんなんだ自分の強い点は何だそこにフォーカスをしてみてください。
小森氏:大きい目標を伝えることで、一生懸命市場分析したりマーケティング分析したりと行動が変わる。目標に至らないとしても、そこそこには到達する。
その質問から部下から受けたときは、一度調べてみては?と言ってみてはどうかと思います。
小森氏:これからの時代、そういう方はもう通用しない時代になってくると思います。自分が会社で出世するチャンスがあるということですので、この上司についたのは私はラッキーだと考えてもらったらよいのでは。
大塚:
雑談には3つのセオリーがある。相手の喜ぶ話題を振ること、素朴な疑問を投げかけること、共通する話題を投げること。これも全部方法論なので、ぜひ営業サプリの記事で続きを読んで頂ければと思います。
参考記事:相手の空気に飲まれない…訪問時の雑談力を上げる3つのセオリー
小森氏:自分の好きな話をするんではなく、お客様の好きなものについて話す。そもそも雑談が好きなお客様とあまり好きじゃないお客さんもいらっしゃるので、お客様の好みに合わせてしていただいたらどうかなと思います。
最後に、営業力強化をお考えの受講者のみなさまに、2人からエールをいただきました。
大塚:とにかく営業は方法論。自分の会社の営業プロセスを整理していただいて、そのやり方の手本を示す伝えるって言う事を1つ1つ試して効果のある奴だけを残していく、効果のなかったものは微修正を繰り返す。 コロナ禍の時代はオンライン営業という新しいジャンルが始まる、千載一遇の営業変えるチャンス。ぜひ方法論を研ぎ澄まして展開していただけばと思っています。
小森氏:
このコロナ禍で、営業が頑張らないと会社潰れてしまうかなと思います。
オンライン営業は場所の要因がありませんから、北海道から沖縄までのお客様開拓できます。コロナはチャンスだと。これで売上を2倍3倍にするんだというところを営業責任者の方号令をかけてしっかりと売上を上げていただけたら。
それにはやはり営業には型があるので、どういうふうにスキルを身につけさせるんだっていうのは大塚さんにも小森にもご相談いただければいいかなと思います。
本セミナーを受講いただいた皆様からは以下のようなお声をいただきました。ご参加ありがとうございました。
営業パーソンの育成にあたっての考え方・概念から具体的な方法論まで、明日から実際に行動に起こせそうな内容が多く、受講者の皆様にもご満足いただけたようです。
本セミナーが今後の営業パーソン育成の一助となれば幸いです。
株式会社サプリでは、今後も営業マネジメント層・営業パーソンの皆様に役立つセミナーを実施予定です。機会がございましたらぜひご参加ください。
本セミナーの資料を差し上げております。こちらのフォームからお気軽にお問い合わせくださいませ。
また、本レポートは抜粋のみとさせていただきましたが、セミナーの全文を書き起こしたeBookを配布しております。こちらは以下のフォームにご入力いただくとダウンロードいただけますのでぜひご活用ください。
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