雑談力を上げる3つのセオリー
雑談というのは単なるアイスブレイクだけが目的ではない。それは本番の商談に入ってしまったら相手が構えてしまい明言しない事実、本音、事情について「当たり」をつけるチャンスなのだ。
あるいは初対面の時こそ、相手がどういったタイプの人なのかを知る大切な機会としても使って欲しい。
昔も今も雑談となると「天気天候」の話、つまり「昨日から急に暑くなりましたねぇ」とか「先週の雪、朝(の出社)は大丈夫でしたか?」といった感じを思い浮かべやすいが、売れる営業パーソンはあまり「天気天候」の話題は使わない。
例えば、ビール会社や飲料、アイスといった冷菓の営業だったり、商業施設、イベント会社への営業だったりなど「天気天候」の話が今日の営業の目的と関連があるなら、問題ないどころかむしろ非常に効果的だ。
「気温が1度上がると売上が大瓶換算で100万本増える」といったビール業界では、気温の変化は絶好の雑談ネタになる。
しかし、逆に天気天候の変化と今日の営業の主題が関係なければ、せっかくの雑談の機会が営業の主旨に全く活かされないどころか、取ってつけたようなぎこちない流れになってしまう。
そのため特に新規だったり、人間関係ができていなかったりする相手との雑談では、他の切り口を使うほうが望ましいのだ。
「有益な情報を得る!営業ヒアリングの雑談・段取り・シナリオとは?」でも項目だけは紹介したが、以下に示す「雑談の3つのセオリー」を知っておくと重宝するので、ここでは細かく解説しておきたい。
これは、相手の会社の業績が好調だとか、新製品が注目されているとか、新聞報道されたとか、会社に関することでも、製品に関することでも構わない。
もちろん、相手に自慢の娘さんがいるなら、「そうそう、お嬢様、もう高校生ですよね。部活は何に入られたのですか?」みたいな感じでもいいし、マカロニがデザインされているネクタイをされていたら、「あれ、野崎部長のネクタイ、よく見たらマカロニの模様なんですね」といった一声を掛ける流れだ。
ゴルフが得意なら、ゴルフ。釣りや野球、サッカーといった趣味の話題が盛り上がるなら、そうした話題を振ることからスタートしたい。
なぜ「素朴な疑問」が雑談のネタとして効果的なのか?
実は人は相手や相手の会社に興味・関心を持っていないと、「素朴な疑問」が投げかけられない。
つまり、「素朴な疑問」を投げかけることによって、相手は「ああ、この人はうちの会社、もしくは自分に関心を持ってくれているのだな」と認識する。そうなると当然、お互いの距離が近くなるので、やり取りされる情報は密になるというロジックだ。
世界最大公約数的な「共通の話題」が天気天候ネタになる訳だが、冒頭に紹介したように、もっとその場にふさわしい雑談ネタがあるなら、そちらを選択したほうがいい。
かつては、雑談で「政治と宗教と野球の話はするな」と言われたものだ。最後の野球はオチみたいな話だが、要は“対立関係を生みやすい話題は使うな”という意味である。
しかし、現在では社員証のネックストラップや手元のタブレットなど所持品に張られたシールによって野球やサッカーの贔屓(ひいき)チームや趣味が分かるようになったので、もし、それが自分と同じだったら、話題にしない手はない。
更にそれらが、「犬好き」「クラシック好き」「鉄道マニア」などレアであればあるほど親密度が増す。
もちろん、何かの機会に出身地や出身校が同じだと判明したなら、こちらも有効に作用するのは間違いない。
さて、ここまで雑談の効用、セオリーについて解説してきたが、相手によっては「忙しいのだから、雑談なんてしてないで、さっさと用件に入ってくれ」オーラ全開みたいな場合もある。
その際にお薦めなのが「ながらトーク」だ。営業カバンから営業ツールやカタログを出しながら、軽い雑談ネタを振るという方法だ。
ツールをテーブルに置いた瞬間に商談開始という雰囲気さえ漂わせれば、相手は「さっさと用件に入ってくれ」とは思わないので、そういう相手っぽかったら流れに飲み込まれずに、この方法を試して欲しい。
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