顧客との会話を発展させる方策
取引先や顧客との話し方が分からないために、会話が弾まないどころか最低限の人間関係すら構築することができず、業績を低迷させている営業パーソンが少なくない。
相手との話を発展させる、話を広げるにはほんのちょっとしたコツがあるので、今回はその3つの方法と補足を1つ紹介したい。
1つ目は、相手の話に同調すること。
相手の話には反意を示さず、まずは肯定的に受けて強めに同調したい。
具体的な言葉としては、
「確かにおっしゃる通りです」
「ご指摘の通りです」
「私もそう思います」
といった感じだ。
もちろん、会話の流れの中で反意を示しておかなければならない場面もあるが、その時にも「Yes but」法でいったんは肯定的に受けた後に遠回しに反意を示すほうがベターだ。
例えば、「それにしても、御社のこの価格、高いよね」という場面。
「確かに、ほとんどのお客様からそのようなご指摘を受けております。ですが、部長、イニシャルコストについては、ご指摘のように割高にお感じになるかもしれませんが、ランニングコストがこれだけ削減されますし、何より従業員の方の工数がこれだけ削減されますから、費用対効果としては、十分なのではないでしょうか」という流れにしたい。
2つ目はとにかく聞き役を演じること。
これもただ聞けばいいのではなく、話を掘り下げる質問をしたり、関連する情報やエピソードを紹介してほしい。
そのやり取りを通じて会話が深まっていく中で、相手の課題や不満、問題点といったその後の営業展開の核心となる事項を引き出したいのだ。
相手が寡黙な人であったりする場合は聞き役を演じるのは難しいと思われがちだが、例え寡黙な人であっても欲しい情報はあるはずなので、そこを会話の焦点にして対応したい。
つまり、ここは単なる話術ではなく、日常からの情報収集や取引先の担当者別に必要としている情報を区別して準備しておくことが重要になる。
3つ目は相手の話に食いつくこと。
そのコツはちょっとだけ大げさに相手に反応することだ。日本人に限らずコミュニケーション能力が高い人は、概してオーバーリアクションだという共通点がある。
口調や表情、ジェスチャーを使って、“私は今、あなたが話したことに食いついています”ということを相手に分かるように示すのが、売れる営業のマナーであると心得て欲しい。
「えーっ、それは大変でしたねぇ」
「はあー、そういうことも起こるのですねぇ」
「はあー、それでどうなったのですか?」
といったように。
なんか、わざとらしくてイヤだなと感じた人もいるだろう。
実は、その「わざとらしさ」というのが売れる営業と売れない営業の大きな違いであることを、この場で共有しておきたい。
そもそも営業というものは「わざとらしい」ものなのだ。その位が営業のコミュニケーションではちょうどいいので、自分の感覚や好みではなく、ここは売れる営業の作法だと割り切って、ちょっとだけ「わざとらしい」コミュニケーションを試してみよう。
最後に話し方のコツというわけではないのだが、補足として話が弾みやすくなる術を紹介しておきたい。
それは得意分野を持つことだ。
得意分野があると、その話題がその分野に及ぶと相手がリスペクトしてくれるので、話が発展しやすくなる。
この得意分野というのは、仕事に関することはもちろんだが、直接的には案件に関係なくても中国のビジネスに詳しいとか、最先端のオンライン決済の仕組みに明るいとかで構わない。
もっというと甲子園に出場したことがあるとか、ゴルフがうまいとか、帰国子女で英語が自由に使えるといったことでもいいので、是非、試して欲しい。
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ここで述べているノウハウやスキルは、読んだだけでも充分勉強になります。しかし、これだけでできるようになるわけではありません。実際の営業場面で「できる」ようになるためには『実践とフィードバック』が必要になります。
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