顧客の課題を裏から把握する方法
ジャーナリストや捜査関係者の間でよく「裏を取る」という言葉が使われる。情報や供述の真偽を確認するという意味だが、実は“売れる営業”が行っている情報収集や顧客の課題の抽出とは、ヒアリングというよりこの「裏を取る」行為に近い。
今回はその方法について紹介する。
まずは直接、商談相手とのコミュニケーションの中で「裏を取る」際のコツから。
基本的に最も重要なのが、相手が「言っていること」を鵜呑みにするのではなく、「その背景」を明確に把握するまで聞き切ること。
具体例としては相手の「言っていること」が;
をより分ける質問をして、必ず「裏を取る」こと。業績が低迷している営業パーソン、ヒアリングが下手な営業パーソンは個人的意見や推測に振り回されていることが多いので、ここは最初に注意したいポイントだ。
同様に課題を引き出せたとしても、それが;
の差に注意しながら情報を収集していきたい。もちろん、それらすべてに共通する課題であれば案件化するが、現場の課題をマネージャークラスや役員クラスは「課題」ではなく「愚痴」「その位のことは現場で片付けられること」と判断して案件化しないケースも少なくないので、「誰が」そのことを課題と言っているのかを判別して対応しなければならない。
それらの確かめ方、「裏の取り方」を紹介しておくと、推測して確かめる、いわゆる「鎌をかける」方法が代表的だ。
「確認質問」とも言われるが、「一点、確認なのですが、今、課長がおっしゃったクラウド化のお話はすでに中期経営計画(中計)的な計画に織り込み済みになるのでしょうか?」といったような言い方だ。
計画化されていれば、既に全社課題として案件化する可能性が高いし、「いや、まだそこまでは…」ということであれば、部門内での検討段階か課長の問題意識のレベルなので、その上位層の見解が情報として必要になってくる。
その際には自社の役員やトップを使って、顧客の役員、部長レベルの情報を取ってもらう方法や自社のソリューションや技術情報を用いて、相手に役立つ情報提供や提案を通じて、案件の優先順位を高める動きを進めて行きたい。
次に商談相手からではなく間接的に「裏付け」や情報を収集する方法を3つ紹介しておきたい。
例えば、営業の窓口が設計部で6課体制の場合、1課の課長に3課の状況を聞いたり、3課の課長に資材部のことを聞いたりする方法だ。
不思議なもので、自分の部や課のことについては余り話さないのに、噂話同様に他部門のこととなると、いきなり雄弁になる人もいるし、逆に自部門については情報交換がてらに、ある程度話してくれるものの、他部門については一切口にしないのがマナーとしている人もいるので、ここは相手の特性を考慮しつつ進めたい。
具体的には相手の取引先や紹介者、仲介者に尋ねる方法。特に相手の顧客からはタイムリーでリアルな情報が入るので、ことあるごとに情報網を築いていきたい。
業界や企業によっては同業者との情報交換が禁止されている場合もあるが、逆に定期的に情報交換の機会を設けている業界もあるので、ここは業界ルールに従って欲しい。
あるいは業界団体で法人組織を設けているケースでは、そこの役員などを通じて最新情報を入手しておきたい。
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