提案企画立案・見積作成 概論
企画書はビジネスにおける非常に重要なツールだ。それだけに、その書き方をしっかりと学んでおかなければならない。今回は、どうすれば効果的な企画書を作成できるのか、そのノウハウを紹介する。
企画書・提案書作成に悩むご本人はもちろん、部下が作成した企画書に目を通し、思わずため息をついてしまった経験のあるリーダーやマネージャーにも必見の記事だ。
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企画とは「現状の課題に対する解決策」のことであり、それを顧客に分かりやすく説明するためのツールが企画書だ。 その目的は、そこに書かれたアイデアやプロジェクトを実現すれば課題が解決できる、そう顧客に思わせること。そのため、説得力のある内容でなければならず、読んだだけで提案の全体像や効果、費用、スケジュールなどについて把握できるような工夫が必要である。
企画書はただ書けばよいというものではなく、顧客に興味を持ってもらい、最終的には顧客が仕事を依頼したくなる内容でなければならない。ここでは、読み手の心に刺さる企画書を作成するポイントを紹介したい。
まず、盛り込むべき要素を確認しておこう。どの要素も重要で、1つでも欠ければ具体性がなくなってしまう。
前述したように、企画書の目的は、現状の課題に対する解決策を顧客に提案することだ。そのためには、現状どのような問題点が存在しているのかを、顧客に理解してもらわなければならない。
そこで、現時点での問題点を分かりやすく整理し、考えられる原因や、考えられる悪影響などを説明。問題点を整理して伝えることができれば、説得力がぐっと高まる。
提案した解決策の目的についても記載しなければならない。
現状の問題点が整理できたら、その問題点のなかに潜む課題を見つけて解決策を提案するが、到達するべきゴール=目的を明示する必要がある。最終的に何を目指すのかを分かりやすく説明するとともに、より具体的な内容を記載しよう。
企画の目的をふまえた解決策を記載する。たとえば、ターゲットは30代~40代の女性、コンセプトは「大人が持ちたい〇〇」としてイベントに出展する、というように「誰に、何を、どうやって」を具体的に明示しよう。
企画書の要となる、もっとも重要な部分だ。
企画の効果についても記載する必要がある。解決策を講じることで予想される効果=結果は、顧客が気にするポイントだからだ。もちろん、結果は目的に直結していることが大切。たとえば「新規顧客を増やしたい」といった目的に対して「潜在顧客に対して無料チケットを配布する」という対策を実施することで「新規顧客が前年比で〇%アップ」というように、具体的に説明することが求められる。
また、単純に期待できる結果を記載するだけではなく、その結果が生まれる理由を論理的に説明することで顧客の満足度もアップする。
どのようなプロジェクトであっても、何らかの費用がかかるもの。どういった費用が必要になるのか、材料費や人件費などすべての費用を細かく示しよう。それぞれの費用の名目を明らかにしておくことも重要で、無駄な費用を含めないようにすることを心がける。また、予算の都合があるため、費用は現実的なものにすることが大切だ。あまりにも費用がかかりすぎると、それだけで却下されてしまうことがある。
実際に解決策を実施することになった場合に、どういったスケジュールで遂行していくのかを明確に説明する。社内の環境や状況などを踏まえたうえで、現実的な計画を立てて提示するが、その際は、トラブルが発生する可能性なども考慮し、スケジュールに余裕を持たせることが大切だ。
企画書の中身を充実させるために、フレームワークを活用しよう。ここでは、企画書作成で使える3つのフレームワークを紹介したい。これらを活用すれば、完成度がより高くなる。
3C分析とは、マーケティングを行うためによく用いられる分析手法だ。
3Cとは「Cutomer(市場・顧客)」、「Competitor(競合)」、「Company(自社)」のことで、この3つの視点から顧客企業について分析を行う。そうすることで、顧客企業の強みや弱み、競合各社のシェアや特徴、市場規模や成長性などを客観的に把握でき、問題点や課題はもちろん、今後の方向性も見えてくるだろう。
SWOT分析とは、「強み(Strength)」、「弱み(Weakness)」、「機会(Opportunity)」、「脅威(Threat)」という4つの要素に注目して分析を行うフレームワークのこと。ビジネスにおける外部環境や内部環境について、上記4つのカテゴリーによって要因分析を行い、その企画が達成可能なものであるかどうかを判断する。4つの要素について、明確に解答できるようであれば、その企画は実現可能なものと考えられるだろう。
6W2Hとは、企画の内容を明確にするために有効なツール。6W2Hの内容は下記の通り。
それぞれの企画について6W2Hの質問に答えられるようにしよう。そうすれば内容を充実させることができ、読み手を納得させられるだろう。
企画書は、デザインにもこだわる必要がある。ここでは、企画書に求められるデザインのポイントについて解説しよう。
ただひたすら文章が並んでいる…、そのような企画書では内容が伝わりにくく、何より相手は読む気をなくしてしまうだろう。たったこれだけのことで、検討の対象から外れてしまうの。
視覚的に情報を伝えられる図やグラフを活用し「読み手にとって分かりやすいか」を常に考えなければならない。もちろん、多用すればよいというものではなく、相手の理解を助ける程度にバランスよく配置する。
配色も読みやすさを左右するため、色の数や種類、バランスに注意する必要がある。また、使う色によって一定のイメージを喚起させることができるため、企画内容やコンセプトに合った色を使う手法もおすすめ。
ただし、色を多用すればよいというものではない。まずテーマカラーを決め、その色と調和するアソートカラー、アクセントになるアクセントカラーの3色を使うのが一般的。また、配色のバランスにも注意が必要だ。7割をテーマカラー、アソートカラーを2割、残りをアクセントカラーにするとよいだろう。
色を一切使わず、モノクロのまま提案することは避けてほしい。
1枚に多くの情報を記載しないよう注意しよう。情報を詰め込みすぎると、読み手の負担が増えるだけではなく、論点が散らばって理解するのが困難になってしまう。
基本的に1枚に詰め込む情報は1つのテーマやメッセージのみ。そうすれば、読み手の負担も軽減でき、理解しやすくなる。
企画書作成は誰でもすぐにできるものではなく、良い企画書を作るには慣れが必要だ。また、書き方のポイントをしっかり理解していなければならない。メンバーに企画書の書き方を身につけてほしいなら「書かせる→添削する」という繰り返しが大切。
「そんな時間も手間もかけられない」という場合は、外部のサービスを利用しよう。営業スキルに特化したオンライン研修「営業サプリ」では、クライアントに刺さる企画書の作成方法を分かりやすく伝授しており、さらにフィードバックを受けることもできる。
プロのテクニックを学べば、部下も自力で質の高い企画書を作成できるようになるはずだ。
今回は、顧客の心をとらえる企画書の書き方について解説した。作成のポイントやテクニックを知らずに、質の高い企画書を作成するのは至難の業。記事内で挙げた盛り込むべき内容やポイントに注意して、場数を踏ませることが必要だ。また、企画書の書き方に関する外部研修を活用すれば、プロのテクニックを習得することができ、より早く企画書作成に慣れさせることができるだろう。
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ここで述べているノウハウやスキルは、読んだだけでも充分勉強になります。しかし、これだけでできるようになるわけではありません。実際の営業場面で「できる」ようになるためには『実践とフィードバック』が必要になります。
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