拡散思考と収束思考の活用方法

営業の企画書作成のためのブレスト・アイデアフラッシュの拡散収束法

せっかく新規のアポイントを取ることに成功し、ヒアリングにまでこぎつけたにもかかわらず、そのヒアリング内容を元にした企画書がプアだと、見限られてしまい次のチャンスをもらうことも難しくなってしまうので、そこは自社のリソースを結集した最高のアウトプットを創出したい。
今回はその際のブレストの方法とちょっとしたコツを共有したい。

営業の企画書作成のためのブレスト・アイデアフラッシュの拡散収束法

「自由にアイデアをどんどん出し合う」のがブレスト

ブレストとはブレインストーミング(Brain Storming)の略でヒアリングや調査、検索などによって入手した情報を元にあれこれアイデアを出し合い、なんらかのアウトプットを創出するミーティング手法のことを言う。
業界や企業によっては「アイデアフラッシュ」という言い方を好む場合もある。

ブレストには、

  • 他者を批判しない
  • 質より量を出す
  • 他人の意見にどんどん便乗する
  • 自由奔放に

という大原則があるが、営業関連で実施する場合は人数の上限は5名で、それ以上の場合はグループ分けして行うほうが望ましい。

現在ではホワイトボードを用いて、アイデアをどんどん書き出していくことが多いが、参加者がまずは付箋紙にアイデアを書き出して、各自発表しながら、ホワイトボートや模造紙に貼っていき、関連付けられるものでグルーピングしながら進行する伝統的な方法を踏襲する場合も少なくない。
まずは他の人の意見やアイデアに触発されてどんどんアイデアを発展させ、広げていく「拡散思考」であることが最重要なので、イメージやアイデアを膨らませ、他に遠慮することなく、無礼講のミーティングとすることがキモとなる。

効率的な企画書の作成法「ひとりブレスト」

しかしながら働き方改革が進行する企業内で、関係者が集まり、1時間とか1時間半とかの時間をかけてブレストを行うことに効果・効率・生産性の面から疑問符が出ていることも確かである。
その際にお薦めしたいのが、「ひとりブレスト」で、文字通り、1人でパソコンなどのディスプレイに向かってアイデアフラッシュを行う方法だ。
この方法だと、「他の意見に触発される」というブレストのメリットが消滅してしまうように思えるが、それを防ぐコツとして、自身の周りでその分野でのアイデアが豊富そうな人、知見が豊かそうな人からあらかじめ、意見やアイデアを求めておいて、スタート時点でその情報をインプットしておくのだ。
もしくは「ひとりブレスト」を開始して盛り上がってきた時点、逆に煮詰まった時点でそうした人々、あるいは知見のある人という基準ではなく、その瞬間に近くにいる人、目に入った人に「ちょっとスミマセンけど」「今、一瞬だけよろしいでしょうか」と無茶振りでも構わないので、コメントや意見を求めるのだ。
もちろん、電話やSkypeなどを用いて、ヒントをくれそうな人にアプローチするのも、ものすごく効果的だ。
ちなみに友人、知人はもちろん、面識のない本の著者や官庁や新聞記者にバンバン電話することも「ひとりブレスト」にはとでも有効であることをコッソリと伝えておきたい。

企画書作成のためのブレストのイメージ

最後は「収束思考」でキラーコンセプトを生み出す

さて、ここまでは「拡散思考」の分野だが、ブレストはなんらかのアウトプットを創出するのが目的なので、ある段階から拡散して「とっ散らかった」アイデアを分類、整理しつつ収束させていかければならない。
この辺りからが「収束思考」にモードチェンジになるが、その最初のアクションは俎上に上ったアイデアから同じカテゴリーに分類できるものをグルーピングして、収納箱に整理していく感じだ。
そして、そこから企画案の柱になるアイデアを抽出する。ここが「キラーコンセプト」と言われる心臓部になるので、陳腐なモノでは競合に勝てないため、どんなに小さくてもいいから「なるほどね」と相手をうならせるネタを盛り込みたい。
まさにこの「キラーコンセプト」が収束思考の収束点であり、アウトプットの中核となるのだが、このクオリティの高低は「拡散思考」の広さ、深さにかかっている。

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この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

大塚寿 顔写真

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に 『〈営業サプリ式〉大塚寿の「売れる営業力」養成講座(日本実業出版社)』『自分で考えて動く部下が育つすごい質問30(青春出版社)』、『50歳からは、「これ」しかやらない(青春出版社)』など。

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