複眼思考で企画と向き合う

営業で受注につながる企画・提案の思考術とは?鳥の目・虫の目・魚の目

競合との機能や価格による差別化が困難になった現在、最後まで勝ち抜いて受注に持っていくには、単なる商品紹介だけでなく、魅力的な提案、斬新な企画力が不可欠になっている。
そこで今回は、勝つ企画・提案のための営業パーソン向け、思考の技術について紐解きたい。

営業で受注につながる企画・提案の思考術とは?鳥の目・虫の目・魚の目

営業パーソンの思考力が会社の明暗を分ける

最終的な提案書自体は制作部門や技術部門が作成するものの、まずは営業パーソンが最初の企画・提案を行う企業が最も多いし、営業パーソン主導で企画・提案を進める企業も増加している。
要は、作れば売れた時代の「御用聞き営業」では、顧客自体が「何が欲しいか」分からなくなってしまったこの時代には通用しなくなり、各企業の営業部隊は「提案営業」にシフトした。

そして、現在ではそこから更に進化して、顧客と一緒になって考え、新しい価値をつくり出す「共創営業」が求められるようになり、顧客に最も近いところにいる営業パーソンの提案力、企画力が会社の明暗を分けるようになったのだ。
今日、営業パーソンに求められる企画・提案力の源泉となる思考力というのは、顧客の業界が今どういう状態にあって、どういった方向に進みつつあるのかを把握した上で、顧客を多角的に分析し、どうあるべきかを勘案した上で、そこに自社商材がどう役に立てるかを考察するところからスタートしたい。

「鳥の目、虫の目、魚の目」

ビジネスにおいて企画・提案の前には、必ず何かを「分析する」という前工程が存在するものだが、その際、特に営業パーソンにはシンプルで誰にもできる「鳥の目、虫の目、魚の目」という思考法がお薦めだ。
「鳥の目」というのはマクロ的な視点、「虫の目」はミクロ的な視点、そして「魚の目」は時系列的な視点となるがトレンドでも構わない。

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」のイメージ図

この3視点は短時間で論理的な思考作業を進めてくれるだけでなく、私達が陥りやすい「思考の癖」から来るミスを未然に防いでくれるという特長を持っている。
「思考の癖」というのは、大雑把でも現象を大局的につかむのは得意だが、何かが抜けてしまうことがあるマクロ的な思考が得意な人と、逆に「〇〇さんの発想って“木を見て森を見ず”なんだよね」と上司から指摘されるように細部をドリルダウンしていくのは得意な反面、大局観がないといったミクロ的な思考が得意な人といった思考の偏りのことだ。
癖なので放っておけば必ず、私達は自分の得意とする慣れたマクロかミクロかのどちらかの思考に極端に偏っていく。当然、事実とはかけ離れた方向に拍車がかかり、「正解」からも「合格点」からも遠ざかってしまうことになる。

もし自分が“木を見て森を見ず”のミクロ的思考の癖があるとういう自覚があって、「鳥の目、虫の目」の思考法を知っていれば、スイッチを切り替えるように「マクロ思考」のモードに入って、大局な見地から何が思い浮かぶか思考するはずだ。このひと手間が重要で、自身の思考の癖から来るリスクを未然に防いでくれる。

更に、その「マクロ」「ミクロ」に「最近のトレンド」「過去3年間における業界の変化」といった時系列的な「魚の目」を加えればビジネス上での複眼思考は完成だ。これも「思考の癖」で、私達はついつい時間が流れていることや、物事が常に変化しているということを忘れがちだし、頭に描くイメージもストップモーションの場合が多くはないだろうか。
「昨年度対比」「過去3年間のシェア推移」といった言葉が示すように、分析において時系列の比較はやりやすいし、有益なことが多いので、時間の「流れ」も思考の要素に加えておくと、死角が少なくなる。
習慣的にこうした複眼思考による修正を行えば、企画・提案に磨きがかかり、案件化率や受注率にもドライブがかかってくる。

自身の“いつもの思考パターンを変えてみる”時間という発想でもいいし、“スイッチの切り替え”という発想でも構わないので、自分の得意な思考と逆の思考をする複眼思考の瞬間を必ず思考作業のルーティーンに入れて欲しい。
そのスタンスで企画・提案に向き合えば、これまで取りこぼしていた案件が確実に受注できるようになるはずだ。

企画提案立案・見積作成のノウハウをまとめた資料をダウンロード

eBook表紙

この記事の内容を含めた、企画提案立案・見積作成のノウハウをeBookにまとめて無料配布しています。簡単なフォームに入力するだけでダウンロードしていただけます。ぜひご覧ください。

私が開発した「営業サプリ」で営業メンバーを育てませんか?

講師:大塚寿

ここで述べているノウハウやスキルは、読んだだけでも充分勉強になります。しかし、これだけでできるようになるわけではありません。実際の営業場面で「できる」ようになるためには『実践とフィードバック』が必要になります。
私が株式会社サプリと開発した『営業サプリ 売れる営業養成講座』は、営業パーソン自身の営業を前提に実践しながらオンラインで学ぶコースです。しかも専門コーチがマンツーマンで指導する仕組みになっています。
売れる営業パーソンになるスキル大全を身につけるオンライン研修、『営業サプリ』で「売れる」営業パーソンを育てませんか。さあ、営業サプリで営業組織を強くしましょう!

\3分でわかる/
営業サプリ紹介資料 ダウンロード

こちらのフォームにご入力ください(入力時間1分)。*は必須項目です。

1. 事業者の氏名又は名称
株式会社サプリ
2. 個人情報保護管理者の氏名又は職名、所属及び連絡先
個人情報保護管理者 代表取締役 酒井雅弘
info[at]sapuri.co.jp
[at]を@マークに変換してお問い合わせください。
3. 取得した個人情報の利用目的
当該フォームで取得した個人情報は、お問い合わせに関する回答、ご請求いただいた資料の送付、メールマガジンの配信等の目的で利用いたします。また、当社のサービスに関するご案内にも利用させていただくことがございます。
4. 当社が取得した個人情報の第三者への委託、提供について
当社は、ご本人に関する情報をご本人の同意なしに第三者に委託または提供することはありません。
5. 個人情報保護のための安全管理
当社は、ご本人の個人情報を保護するための規程類を定め、従業者全員に周知・徹底と啓発・教育を図るとともに、その遵守状況の監査を定期的に実施いたします。
また、ご本人の個人情報を保護するために必要な安全管理措置の維持・向上に努めてまいります。
6. 個人情報の開示・訂正・利用停止等の手続
ご本人が、当社が保有するご自身の個人情報の、利用目的の通知、開示(第三者提供記録の開示も含みます)、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止、消去及び第三者への提供の停止を求める場合には、下記に連絡を頂くことで、対応致します。
<個人情報お問合せ窓口>
株式会社サプリ 個人情報お問合せ窓口
info[at]sapuri.co.jp
[at]を@マークに変換してお問い合わせください。
7. ご提供いただく情報の任意性
個人情報のご提供は任意ですが、同意を頂けない場合には、第3項にあります利用目的が達成できない事をご了承いただくこととなります。
8. 当社Webサイトの運営について
当社サイトでは、ご本人が当社Webサイトを再度訪問されたときなどに、より便利に閲覧して頂けるようCookieという技術を使用することがあります。これは、ご本人のコンピュータが当社Webサイトのどのページに訪れたかを記録しますが、ご本人が当社Webサイトにおいてご自身の個人情報を入力されない限りご本人ご自身を特定、識別することはできません。
Cookieの使用を希望されない場合は、ご本人のブラウザの設定を変更することにより、Cookieの使用を拒否することができます。その場合、一部または全部のサービスがご利用できなくなることがあります。

この記事の情報は公開時点のものです。

提案企画立案・見積作成の記事

営業の企画書作成のためのブレスト・アイデアフラッシュの拡散収束法

営業の企画書作成のためのブレスト・アイデアフラッシュの拡散収束法

企画書・提案書の書き方は?顧客に刺さる6要素と骨子案

企画書・提案書の書き方は?顧客に刺さる6要素と骨子案

マーケティングプロセス(4P3C分析)を提案営業に活かすには?

マーケティングプロセス(4P3C分析)を提案営業に活かすには?

顧客に刺さる営業の企画書の構成作成法とは?骨子とは顧客の心を動かすストーリ作り

顧客に刺さる営業の企画書の構成作成法とは?骨子とは顧客の心を動かすストーリ作り

企画立案・提案のロジカル化!売れる営業の思考フレームワークとは?

企画立案・提案のロジカル化!売れる営業の思考フレームワークとは?

営業の企画書に説得力を持たせる専門家の「お墨付き」を貰う方法とは?

営業の企画書に説得力を持たせる専門家の「お墨付き」を貰う方法とは?

【顧客に刺さる】営業の企画書・提案書の作成法とは?

【顧客に刺さる】営業の企画書・提案書の作成法とは?

営業の提案力を高めるには?3つの「模倣」で問題解決力を強化

営業の提案力を高めるには?3つの「模倣」で問題解決力を強化

営業の提案書を「最速」で作るには?秘策はテンプレ化にあり

営業の提案書を「最速」で作るには?秘策はテンプレ化にあり

KFS分析を活用した顧客に刺さる営業の企画・提案書の作り方とは?

KFS分析を活用した顧客に刺さる営業の企画・提案書の作り方とは?

説得力がある営業の企画書の構成・書き方とは?過去の企画書の応用法

説得力がある営業の企画書の構成・書き方とは?過去の企画書の応用法

受注につながる営業の企画・提案書作成のための情報収集のコツ

受注につながる営業の企画・提案書作成のための情報収集のコツ

営業の教科書 カテゴリ一覧

この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

大塚寿 顔写真

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に 『〈営業サプリ式〉大塚寿の「売れる営業力」養成講座(日本実業出版社)』『自分で考えて動く部下が育つすごい質問30(青春出版社)』、『50歳からは、「これ」しかやらない(青春出版社)』など。

大塚寿

私が開発した「営業サプリ」で営業メンバーを育てませんか?

この記事のスキルを身につけるには実践とフィードバックが必要。営業サプリ べーシックコースはそれを実現するオンライン研修です。営業サプリで営業組織を強くしましょう!

eBookイメージ

提案企画立案のノウハウをまとめた
eBook(PDF)をダウンロード

資料イメージ

オンライン営業研修「営業サプリ」
資料をダウンロード

eBook(PDF)を
ダウンロード

営業サプリ
資料をダウンロード