提案企画の全体像を描く
業界によっては企画書や提案書の内容によって受注、失注が決まってしまう営業パターンがある。
しかし、若手やコンセプチュアル系(概念系、思考系)の業務が苦手な営業パーソンは「企画って、まず何から始めればいいんだろう?」と悩んでしまうケースも少なくない。
今回は誰にでも実践できる“具体的な構成づくりのコツ”について紹介する。
結論から言ってしまうと、企画書の構成はまずは大きく全体的な輪郭を描いてしまうのがコツだ。その際、「全体的にこんな感じにする」という『全体感』を大切にするとサクサクと企画書が作成できるようになる。
細部は後から詰めるというスタンスで、まずはフワッと「全体的にはこんな感じ」という感覚でスタートしたい。その方が圧倒的に速く、内容的にも顧客の意向に沿った“外さない企画書”になりやすい。
逆を言うと、最初に全体感を描かずに進めた企画書は、途中で主旨がぶれやすく、ストーリー性も出しにくくなってしまう。
要は、思いつきで進める企画書で勝てるのは、ごく一部の天才だけなので一般人が真似をしても成果は出ない。
一方、誰にでも成果を出せる企画書の構成・骨子の作り方というのは、イメージしやすい例で紹介すると、本でいうところの目次を作る工程と全く同じだ。
目次というのは1章、2章という大項目と章ごとに1項、2項という小項目で成り立っている。企画書ではこの章に当たる部分(章立て)をまずは最初にザックリ描いてしまって、後から章ごとにその細部である項にあたる部分を練った方が、効率的にタスクが進む。
参考テンプレートとして一例を紹介しておくと;
のような7章立ての構成だ。
「フワッと」「ザックリと」章立てを作り、これらの1)~7)のそれぞれの章の中に何を盛り込むか(項の部分)を、思いつくままに1行ずつ入力していくやり方がシンプルでやりやすい。
項の部分が作りやすいように、汎用的な例として1)~7)をのポイントを下記に補足しておく。
このパートで今起こっている問題や課題を「現状」や「前提の整理」ということで問題提起するのがオーソドックスな方法だ。
特に問題提起するようなケースでない場面では、その企画の目的を冒頭でドカンと表現したい。
なぜ、そのような問題が起きているのかを論理的に紹介するパートだが、ここはある意味、重要な見せ場で「そんなことにまで気づいていたのか」「問題の本質がそこだったのか」と相手をどれだけ感心されられるかがポイントになる。
当然ながら、ここで顧客から評価されるには何を武器にするかを考えておきたい。
そうした武器が特にない場合は、このパートでの加点は諦めて、相手が「確かに」と思う一般論で対処したい。
問題の構造からいきなり解決策や提案内容に入るより、そのブリッジ(つなぎ)として問題解決への仮説を入れておくと、論理的になるので相手の腹落ち感は高まる。
ここが最大の山場になるので、できるだけ分かりやすく、どんな「切り口」で表現するかを工夫したい。
提案内容とは別に「なぜ、自社がふさわしいのか」を改めて強調するパートになるので、魅力的に自社をアピールしたい。
ここは顧客に問題解決後のポジティブなイメージをリアルに描いてもらえるようにするパートで、前向きに検討を進める原動力となる。
事例は顧客の信頼の根拠となり、発注先選定に際し大きなウエイトを占めるので、類似案件やアドバンテージを得られる複数の事例を紹介しておきたい。
まずはあまり深く考えず、「全体的にはこんな感じ」にトライしてみよう。 もちろん、1)~7)は代表的な例なので、提案や企画のテーマによって構成は自由にアレンジして、よりインパクトのあるものに高めていって欲しい。
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ここで述べているノウハウやスキルは、読んだだけでも充分勉強になります。しかし、これだけでできるようになるわけではありません。実際の営業場面で「できる」ようになるためには『実践とフィードバック』が必要になります。
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