営業リーダーの役割
多くの営業リーダーは、チームマネジメントを行いながら、自らも担当顧客を持ち、個人の営業目標も担っている、いわゆる、プレイング・マネージャー(監督兼選手)の方が多いと思う。
その場合、チーム業績が思わしくないと、自分が稼いでその穴埋めをしようとする意識がどうしても働いてしまう。
もちろん、そのこと自体はチームの業績責任を負う立場として当然だと思う。
その反面、自分のチームメンバーである各営業パーソンの育成に手が回らなくなってしまい、いつまでたっても自分が帳尻を合わせないといけないという悪循環が起こってしまう。そんなジレンマを感じている営業リーダーは多いのではないだろうか。
ベテランの営業パーソンに恵まれたり、ライバル会社が劣勢の地域ならば、その状態でも好業績を挙げることができるだろう。
でも内外の環境は目まぐるしく変わる。そんな状況は長くは続かないのだ。だからこそ、優秀な営業リーダーは、限られた時間の中でチームとして成果を出せる仕組みを作り上げていく必要がある。
この連載では、環境の変化に対応しながら、持続的に成果を出せるチームのことを「強い営業チーム」と定義し、そのようなチームづくりのためのヒントを紹介したいと思う。
私は、主に企業の営業部門を対象とした、コンサルティングや研修を行う仕事をしている。その仕事柄、多くの営業リーダーにインタビューをする機会に恵まれてきた。その中で「ああ、この営業リーダーは優秀だな!」と感じることがある。
人事部門の方や営業組織の責任者にその感想を伝えると、「そう、あのリーダーは優秀です。低迷している営業チームでも、リーダーとして着任すると、うまく立て直してくれます」と言う回答が返ってくる。
優秀な営業リーダー達にインタビューをすると、みんな同じようなことを意識してチームマネジメントをしていることが分かった。
それが、歯車の図で示す「営業リーダーに求められる4つの役割」だ。
以下でそれぞれを詳しく解説していく。
理念、方針・戦略、目標といった、「目指す姿」を上位概念から具体的な目標レベルまで整合性もって営業チームに伝える。
目指す姿の実現に向けて、営業の「勝ちパターン」を営業チーム内で共有し、磨いていく。
目指す姿や勝ちパターンの実践を「意識づけるシクミと動機付けるシカケ」を営業チームの中に創り出す。
営業パーソンに期待する役割行動を意味付けて伝え、OJTを通して営業パーソンの「自律自走を促す働きかけ」を絶えず行う。
これらの4つの役割のポイント一言で言うと、各営業パーソンが稼げるプレイヤーになるための“チーム運営”を心掛けているという事だ。
つまり、営業パーソンが自ら考え、結果を出すことができる環境を整え、支援指導をすることが、営業リーダーに求められる役割だと言える。
イラスト:室木おすし
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