管理職が抑えるべき、年上部下の本音とモチベーションを上げる接し方

営業部門の管理職・リーダー層の方々からよく聞くお悩みが、年上の部下との接し方についてだ。私は今の仕事をするなかで、数多くの営業マネージャー、営業メンバーにインタビューをしてきた。その中で尊敬する上司像について話がおよぶことも多く、本テーマに関する貴重な意見をこれまで伺うことができた。
今回は視点を変えて、“年下上司”を持った“年上部下”のインタビューコメントを参考にしてお伝えしたい。

管理職が抑えるべき、年上部下の本音とモチベーションを上げる接し方

“年上部下”の3つの本音

これまで上司が年下だったことがある方に、その本音を聞いたことがある。その内容は、大きく次の3つに分類できた。

本音1:細かい指図は受けたくない。

経験豊富なメンバーの場合は、担当業務については、熟知しているし、自分なりのやり方は確立している。だから、マイクロマネジメントは嫌だという本音はよくわかる。「私の方が、わかっているから、細かい口出しは無用だ」という場合だ。

本音2:苦手なことを強いられたくない。

ある程度の年齢に達すると、自他共に得手苦手がよくわかってくる。わかっているのに、苦手なことを無理強いされると、嫌がらせと受け取ってしまうという場合だ。

本音3:自分の居心地が良いように上司をコントロールしたい。

自分を敵に回すと上司は困るはずだから、自分の要望は聞いて欲しいというスタンスで迫ってくる場合だ。

優れた上司は、本音のコミュニケーションで向き合ってくる

ではこのような時には、優れた“年下上司”はどんな向き合い方をしたのか。
「年下なのに、さすがだと思った」というインタビューコメントを紹介しよう。
結論から言うと、どの場合も上司の向き合い方は共通していて、
「自分が逆の立場ならば、こんな本音を思ってしまいますが、どうですか?」
と率直にたずねてきて、そこまでオープンに言われてしまうと、こちらも腹を割って話をした、とのことだ。

もう一つ、腹を割って話をした理由として、「年上部下が持つ強みとプライド」をよく理解してくれていることを挙げていた。
つまり、年上部下から上記のような本音がでてくる背景には、「自分自身が持つ強みは自覚しているし、その強みを認めて欲しいし、それを活かして成果も出したい!」「その邪魔はしないで欲しい」という思いがあることも、その上司はわかっているということだ。

さらにインタビューコメントを続けると、
「今、自分はマネージャーという役割を担っているので、チームメンバーを通して成果を出さないといけない」「だからなんとか、その力を貸して欲しい」というストレートな気持ちが伝わってきたとのことだった。

実際に私がインタビューした方は、営業プレイヤーとしては一流の方ばかりだ。本来、高いパフォーマンスを発揮する人だからこそ、出てくる本音だとも言える。
その人たちを敵に回すのではなく、「この上司なら、わだかまりなく、やっていける」と言わしめるのは、このような本音のコミュニケーションにあると思う。

本来のマネジメント職という役割を全うしようとするスタンスが重要

最後に、このインタビューを通して私が感じたことを補足すると、優れたマネージャーに共通する部分として、あまり年上、年下という部分にはとらわれていない。
それよりも、自分の役割はチームで高い成果を出すことだと認識し、与えられた部下の力を最大限発揮させるには、どんな役割を与え、どう接したらよいかという客観的な視点で人を観察している。
このような本来のマネジメント職としてのぶれない役割認識を持っているからこそ、ひるまずに本音のやりとりができるのだと思う。

イラスト:室木おすし

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