営業ノウハウの教え方
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部下育成のポイントは「成功体験」…自信を持たせ自立させるコミュニケーション”でお伝えしたとおり、部下の自立と育成を促すために、経験学習サイクルを回す支援を行う事が重要となる。「経験学習」の第一歩は、部下にセオリーを教えることだが、それがなかなか難しい。
今回は、リーダー自身の中にある営業ノウハウをセオリーとして部下に教える方法をお伝えしたい。
何事にも王道、定石、原理原則と言われるものがあり、これらをこの場ではセオリーと呼ぶことにする。当然、営業手法にも様々なセオリーがある。
例えば、商品説明においては、「商品の機能特徴を相手のメリットに置き換えて話す」と言うセオリーがある。
車の具体例では「この車のエンジンは300馬力なんです!」と言う機能的な説明だけではなく、家族でオートキャンプを楽しんでいるお客様に対しては、「トランクいっぱいに荷物を積んで、家族全員乗っても、山道を楽に走ることができますよ」と相手のメリットに置き換えて説明する方がすごさが伝わる。
営業活動という歴史の長い分野では、このようなセオリーがたくさんある。営業リーダーの皆さんが何気なくやっていることは、実はそのセオリーに則していることが多い。
優秀なリーダーは、本を読んだり研修に参加したりして、世の中にあるセオリーを学び、自分の営業ノウハウの棚卸しや体系化をしている。
だから、具体例をセオリーにひもづけて、部下に教えることができるのだ。
教えてもらう側からすると、セオリーを聞いて、具体例を聞いた方が理解しやすいのだ。
一旦、頭でセオリーを理解できたとしたら、次はセオリーを意識して実践し、身体で覚えていくことが重要となる。
ではどのようにすれば、部下はセオリーを意識して実践するようになるのか?
効果的な手法としては、部下と行う「商談の振り返り」の中にセオリーの概念を組み込むことだ。
先程の「商品の機能特徴を相手のメリットに置き換えて話す」と言うセオリーを例に挙げると、
「さっきの商品説明だと、“機能説明”だけだったよ」
「“メリット説明”は、こんな言い方の方が伝わるよ」
と言ったように、セオリーを共通言語化して、日々の振り返りの会話の中に組み込むのだ。
このような“振り返り”を繰り返すことで、セオリーが意識づけられ営業活動の中に組み込まれていくようになる。
まさに、商談の振り返り方は、営業リーダーとして学ぶべき重要なスキルだ。
イラスト:室木おすし
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