営業力のある組織は何が違う?仕組み・育成・マネジメントの整え方を解説

企業が将来にわたって成長を持続するには、営業力の強化が必要不可欠と言われます。「セールスイネーブルメント」というキーワードが注目を集めつつあることもあり、その機運は更に高まっているといえるでしょう。
一方で、営業力強化の役目を担う営業マネージャーやリーダーの中には、どこから取り組めばよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

営業力強化の施策を練るには、まず「営業力」が何かを理解する必要があります。本記事では、営業力とは何かを具体的に説明した上で、営業力を強化する方法を解説します。

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営業力のある組織は何が違う?仕組み・育成・マネジメントの整え方を解説

営業力とは?

「営業力」とは何かをひと言で表すとすれば「売る力」になりますが、これだけでは言葉が足りません。
また、営業力は「組織」の営業力について言う場合、そして「営業パーソン個人」の営業力について言う場合があります。ここではそれぞれについて解説していきます。

組織の営業力

組織の営業力とは、チーム全体や組織全体が一丸となって営業活動を効果的に行う力を指します。これは、組織全体の戦略、プロセス、ツール、文化が営業活動を支えるために整っていることを意味します。

組織の営業力を高めることで競争力が強化され、持続的な成長が可能になります。

営業パーソン個人の営業力

営業パーソン個人の営業力は、顧客に対して自社の製品やサービスを効果的に提案し、契約を締結するためのスキルと能力、そしてそれらを高めるための学習意欲や向上心といったマインドを指します。
個々の営業パーソンの営業力が高いと、顧客満足度が向上し、売上や利益の増加につながります。

本記事では組織の営業力を中心に解説します。個人の営業力についての記事はこちら。

営業力の高い組織の特徴

それでは、営業力の高い組織にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、調査データともに見ていきます。

営業力の高い組織の特徴

営業プロセスやノウハウが可視化されている

営業プロセスの可視化とは、営業活動の各ステップを明確にし、見える化することを指します。これにより、営業活動の現状や進捗状況を把握しやすくなり、効率的な管理と改善が可能となります。

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グラフは弊社独自のアンケート調査にて、目標達成見込みの組織/未達見込みの組織で比較したデータ。「営業の型がある」という回答が22.2%の差が開いている。

情報共有・ノウハウ共有が活発に行われている

営業はどうしても個人で仕事を進めることが多く、情報共有の意識が薄くなりがち。ナレッジやノウハウを個人で独占せず、成績の良い営業パーソンのやり方を組織内で共有されていることで、組織全体の営業力が底上げされます。

営業スキルアップのための取り組みが実施されている

営業スキルアップの取り組みを行うことで、営業担当者の能力を向上させ、組織全体の成果を高めることができます。営業スキルアップは、配属時の研修のみであとは個人任せになってしまっているといったケースもよく耳にしますが、スキルアップのプロセスを業務として組み込むこと、そして営業を学ぶ雰囲気や文化の醸成といった意味で、組織として仕組みを用意しておくことです。

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調査データでも、すべての教育施策について、目標達成見込みの組織の回答が下がっている組織の回答数を上回っている事がわかる。

ツールなどを活用し、生産性を高めている

営業力の強い組織はCRMシステムや営業分析ツールなどの最新テクノロジーを積極的に活用し、生産性を向上させています。これにより、営業プロセスの効率化、データの一元管理、リアルタイムでの進捗確認が可能になり、営業活動がより効果的に行われます。これらのツールは、営業パーソンがより戦略的に動ける環境を提供し、結果として売上の最大化に貢献します。

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SFAやCRM、そしてChatGPTなどのAIといったツールの利用についても、目標達成 見込みの組織のほうが導入率や活用率が高い傾向にある。

組織の営業力を高める4つのポイント

組織の営業力を強化するためには、単に個々の営業パーソンの努力に頼るだけではなく、全体としての戦略やプロセス、スキル育成、マネジメント体制といった多面的なアプローチが必要です。ここでは、組織の営業力を継続的に高めるために実践すべき4つの方法について、それぞれの課題やポイントを整理しながらご紹介します。

営業戦略の見直し

市場環境や顧客ニーズの変化に対応するためには、営業戦略そのものを定期的に見直し、企業の方向性や提供する商品・サービスの価値を再定義する必要があります。戦略を最新の状況に適応させることで、競争力を維持しやすくなります。具体的には、ターゲット市場の再評価、競合分析、販売チャネルの再構築、そして営業プロセスの効率化といった情報に基づいたアプローチが求められます。こうした柔軟で的確な対応により、組織はより顧客起点で価値を提供できる体制を整えられるようになります。

営業プロセスを型化・標準化

属人的な営業から脱却し、全営業担当者が一貫した方法で成果を出せるようにするには、営業プロセスの型化・標準化が欠かせません。これにより、営業活動のばらつきが減り、顧客に対する提案や対応の質も安定します。
営業プロセスを可視化し、各ステップごとに必要なスキルやアクション、成果指標を明確にすることで、新人でも早期に立ち上がりやすくなります。また、ベテランの人のノウハウを全体に共有する仕組みは、組織全体の能力向上にも寄与します。

営業パーソンのスキルアップ

組織の成果は、営業パーソン一人ひとりの行動と結果の積み重ねによって成り立っています。そのため、個々の能力やスキルを高める取り組みは、組織営業力を強化するうえでも重要なポイントです。
営業パーソンの成長を促すには、まず業務に必要な情報やナレッジを共有し、次にロープレやOJTなどを通じて実践に落とし込み、さらに定期的なフィードバックを通じて強みや課題を明確にする、といったサイクルを回すことが効果的です。このような体系的な方法を取り入れることで、継続的に成果を生む人材を育成できます。

営業マネジメントを強化する

組織を強化・成長させるためには、チームをけん引するマネージャー自身の成長が欠かせません。プレイヤーとしてだけでなく、人や組織を導くリーダーとしての能力が求められます。
具体的には、チームビルディング、目標設定と進捗管理、問題発見・解決スキルの向上、部下へのコーチングなど、多面的なスキルを磨くことが必要です。これらが強化されることで、営業チーム全体のモチベーションとパフォーマンスが高まり、最終的には企業としての売上や顧客満足度の向上につながります。

まとめ

企業が成長を続けるために必要不可欠な営業力。組織としての力、そして営業パーソンとしての力、それぞれを磨き上げることが大きな力となります。
自社に合った営業力強化の施策を練りあげ、ぜひ実践してみてください。

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