企業が将来にわたって成長を持続するには、営業力の強化が必要不可欠と言われます。
強い営業チームを作ることが求められるリーダーやマネージャーにとって、営業力の強化は常に取り組むべき課題ですが、何をどう強化すればよいのか分からないという方は多いのではないでしょうか。
営業力強化の施策を練るには、まず「営業力」が何かを理解する必要があります。本記事では、営業力がどのようなスキルのことを指しているかを具体的に説明し、チームの営業力をアップする方法を紹介します。
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「営業力」とは何かをひと言で表すとすれば「売る力」になるのですが、これだけでは言葉が足りません。営業力=売る力が具体的に何を指しているのか、営業力を決定づける6つの基本要素について説明します。
1つ目は、身だしなみや挨拶などの基本的なマナーです。
これは、営業パーソンである前に社会人として求められる基本中の基本。よれよれの汚れたスーツで清潔感が感じられない営業から何かを買いたいと思うでしょうか。きちんとした挨拶ができない営業に何かを依頼したいと思うでしょうか。きっと、誰もがそのような営業には二度と会いたくないと感じるでしょう。
リーダーやマネージャーは、顧客の視点に立って、メンバーの身だしなみや立ち居振る舞いにおかしな点がないかをチェックしなければいけません。服装の乱れはないか、髪は清潔にまとめられているか、社内で挨拶ができているかなどをよく観察しましょう。営業パーソンはいわば会社の顔。会社のイメージを損ねることのないよう、しっかりとした教育が求められます。
2つ目の要素は人間力=営業パーソンの人間性です。
営業とは、結局のところ人対人のお付き合い。だからこそ、営業パーソンの人間力は営業力に大きく影響します。人間力とは、簡単に言うと顧客から好かれる能力のこと。目標達成に向けて強い意欲を持って頑張る前向きな人や、トラブルなどが発生した際に誠実に対応できる人などは顧客からの好感度が高く、良い人間関係を築くことができるでしょう。同じような条件で他社と競合した場合、営業パーソンの人間力が商談の行方を左右することもあります。
3つ目は、顧客企業の業界に関する豊富な知識です。
営業はモノやサービスを売る仕事ですが、ただ「この商品はいいです」「このサービスはいいです」だけでは顧客は耳を貸してくれません。その商品やサービスが、顧客企業の悩みや課題をどう解決するのか、どのようなメリットをもたらすのかを説明する必要があります。その際に、顧客企業の業界事情に精通していたり、業界特有の問題について知識があったり、最新の動向について勉強していることが分かれば、顧客からも一目置かれる存在となれるでしょう。提案にも具体性が出て顧客の興味を引くことができ、商談もスムーズに進みます。
4つ目は、相手のニーズを聞き出すヒアリング力です。
営業は「話し上手より聞き上手がよい」とよく言われますが、これはあながち間違っていません。ビジネスにおける聞き上手とは、相手がどのような人物なのか、何を必要としているのかを聞き出す質問力と、聞き出したことを正しく理解する理解力が備わっている人のことを言います。
顧客の話を聞かず一方的に営業トークを展開していては嫌われるばかり。相手の話に積極的に耳を傾ける姿勢と質問のテクニック、聞き出した話を整理して頭に落とし込む理解力を身につけることが営業力強化のカギを握っています。
5つ目は、相手に分かりやすく話すトーク力です。
トーク力と言っても、饒舌である必要はありません。営業に求められるのは「理解できる・イメージできる・興味が湧く」トーク力です。顧客が分からない専門用語を多用する、曖昧な表現ばかりで話が分かりづらい、商品やサービスの説明ばかりでつまらない、メリットだけを強調するなど、顧客の立場に立っていない営業トークでは商談を成立させることはできません。専門用語は分かりやすく言い換える、曖昧な表現で話をごまかさない、商品やサービスを使う場面を具体的にイメージしてもらう、身ぶり手ぶりやエピソードをくわえて楽しく演出するなどの努力が必要です。
6つ目は、顧客が抱える課題の解決策を見つける能力です。
顧客が抱える課題や悩みを聞き出して理解できるヒアリング力や、伝えたいことを分かりやすく伝えられるトーク力があったとしても、ベストな解決方法を提示できないのでは意味がありません。自社の商品やサービスをどのように活用すれば、顧客の課題や悩みを解決できるかを考える力が必要不可欠です。顧客が置かれた状況やコストなども考慮して実現可能な解決策を提案できれば、信頼度も高まり、顧客にとって欠かせないビジネスパートナーとなることができるでしょう。
ここまでは、個人の営業力に大きく影響を与える6つの要素について見てきました。ここでは、組織の営業力を強化する方法についてご紹介します。
営業力の高い営業を育てるには、仕事を任せて自分で考えさせることが大切。先輩や上司の指示のもとで仕事を行うだけでは、自立性のない指示待ち営業になってしまいます。新人・若手営業にもどんどん仕事を任せて、失敗も成功も体験させましょう。そうすることで自信もつき、自分で考えて行動できるようになります。
高い営業スキルを持った人のナレッジやノウハウを組織内で共有するという方法も、営業力強化につながります。営業はどうしても個人で仕事を進めることが多く、情報共有の意識が薄くなりがち。ナレッジやノウハウを個人で独占せず、成績の良い営業パーソンのやり方を組織内で共有できれば、組織全体の営業力が底上げできます。リーダーやマネージャー主導で、定期的に勉強会などを開催するとよいでしょう。
営業力強化には、営業パーソンのモチベーションを維持することが必要です。公平で明確な人事評価制度がある企業は、社員のモチベーションが高く、優秀な営業パーソンが育ちます。売上高はもちろんですが、それだけではなくチームへの貢献度や業務フローの改善なども対象として、多角的に評価することが大切。リーダーやマネージャーは、メンバーのモチベーションが維持できる評価基準について常に考え、時には評価基準の見直しを検討することも必要です。
組織として営業力を強化するためには、チーム全体のパフォーマンスを上げる必要があります。優秀な営業パーソンほど個人プレーに走りがちですが、そこをうまくコントロールしながらチームとして成約率を上げることを重視しましょう。
前述したように多角的な評価基準を設けることや、チームとしての目標を立て定期的にミーティングで達成状況を確認するなど、日常的にチームプレイを意識させることが重要です。
営業力を強化するためには、ヒアリング力やプレゼンテーションなどのスキルだけではなく、マーケティングやITなどの知識も必要です。そういった汎用的な知識を身につけるために、外部研修の活用も検討しましょう。
外部研修には、プロの講師による集合研修や通信教育のほか、動画やeラーニングなどのオンライン研修があり、組織やチームの現状に合わせて組み合わせることも可能です。オンライン学習の営業サプリでは、コーチによるマンツーマン指導が受けられるほか、上司や職場のメンバーが参加できるコミュニケーション機能もあり、オンライン学習でありながら組織で取り組むことができます。各社の特徴やカリキュラムを検討して、自社の状況に合ったサービスを選んでください。
企業が成長を続けるために必要不可欠な営業力。組織の営業力を強化するには、メンバー一人ひとりが、人間性はもとより、基本的なビジネスマナーや豊富な業界知識を身につけ、ヒアリング力やトーク力、問題解決能力を磨き上げなければいけません。
そして、リーダーやマネージャーには、優秀な営業パーソンを育成してチームの営業力を底上げするという役割があります。本記事で紹介した5つの方法を参考にすれば、自社に合った営業力強化の施策を練りあげることができるはずです。ぜひ実践してみてください。
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