売れる営業プロセスの共有
「これを目指して行くぞ!」という“ベクトル”を指し示し、メンバーと認識を共にすることができると、次は「でも、どうやって実現するの?」「そんなこと、本当にできるの?」という疑問がメンバーからはでてくる。
リーダーは、絵空ごとではなく、「こうすれば実現できるんだ!」というストーリーを語ることが求められる。
今回は、実現プロセスを具体化して、メンバーに語るためのポイントについてお伝えしよう。
前回のコラム「営業チームのベクトルはそろっているか?営業方針や戦略と共に、ビジョンを伝えよ!」では、優秀なガソリンスタンドの店長の話を取り上げた。CS(顧客満足)を高めて、リピート客を増やし、高利益体質に変えていくためには、
そして、この店を高級外国車が行列をなして洗車を待つような店にしたいというビジョンを語っていた。
この後も店長の話は、その実現プロセスについて次のように続いた。
「お客様が『この店は、車を大事に扱ってくれるな!』と感じなければ、手洗い洗車はやってくれない。だから、日々の1つひとつの接客作業が大切だ」
「そのためには、元気な挨拶、きびきびとした誘導、車を傷つけないよう配慮した給油作業、そして、常連のお客様を覚えることだ」
と、図に示すような接客をしっかり行うことで、お客様の気持ちが高まり、手洗い洗車が増え、そしてリピート客になっていくんだ!と、熱く語っていた。
つまり、この店長が行っているのは、目指す姿を実現するための仕事の進め方を、誰もができるような「型」にして、これをやり切れば「勝てる!」という「勝ちパターン」を見える化していることがポイントだ。第4回のコラム「脱属人化!営業ノウハウの共有方法とは?「勝ちパターン」を見える化する」でも類似例を紹介しているので参考にしてほしい。
その仕事の進め“型”、すなわち「勝ちパターン」を伝えることで、聞いているメンバーは、「なるほど、できるかもしれない!」と前向きになってくる。
次に重要なのは、その「勝ちパターン」がしっかりできるようになるために、これから頑張るべきことは何か、その内容をかみ砕いて伝えることだ。
例えば、「丁寧な給油作業」とは、給油口にノズルを入れる時に、音を立てないよう静かに入れる事だと説明している。店長が自分の車を持ち込み、運転席にメンバー座らせ、乱暴に入れるとお客様にはどんな音が聞こえるのか、丁寧にノズルを入れるのとは、どのように印象が違うのか、体験させている。
このように、リーダーが実現させたいイメージと、それに向けてのプロセスの細部を語ることで、リアルで熱いストーリーとなってメンバーに伝わっていく。
「このリーダーは、そこまで考え、こだわりを持っているのか!」と、メンバーが圧倒されるくらい熱く語って欲しい。
実現プロセスを具体的に語れるリーダーは、プロセス・マネジメントができる人と言える。
イラスト:室木おすし
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