チームに変化を起こすための方策
前回の「部下のやる気・モチベーションを引き出す!チームのスイッチを入れるリーダーシップ術」では、“本気スイッチ”を入れるための、危機感の共有の仕方について述べた。ただ実際には、チーム内での危機感の認識レベルには濃淡があり、油断しているとチームの士気は下がってしまう。
今回は“本気スイッチ”が逆戻りしないための促進策についてお伝えしたい。
新製品がリリースされ、その拡販をあなたのチームが先駆けて行うことがミッションになったとしよう。競合製品が優勢で、次第にシェアを奪われてきている今こそ、新製品を武器に劣勢を挽回することが喫緊の課題である。
その危機感とミッションの重要性は、あなたのチームメンバーも頭では理解している。
一方、売ったこともない、実績もない新製品を、どうやって売るのか?
それも競合製品を使っている疎遠なお客様にアプローチするのは、気が引ける…。
大半の営業メンバーの本音は、こんな感じだ。
あなた本人も、「これをやれば売れるぞ!」という具体的なイメージはない。
こんな時、あなたが営業リーダーならどうするか?
失敗するケースとしては、営業リーダーが、「まずは自分が実績を出し、手本となる正解をメンバーに提示しよう」と孤軍奮闘してしまうことだ。そして、1人で悶々と悩み、力尽きてしまう場合が多い。
もちろん、リーダーが率先垂範することは、とても重要だ。その姿が他のメンバーに刺激を与える。重要なのは、リーダーの奮闘する姿に刺激を受け、闘争心が高まってきた同志を早く巻き込むことなのだ。10名のチームであれば、2~3名くらいでいい。
3人寄れば文殊の知恵だ。まだ結果が出てなくてもいい、早期に一緒に知恵を出し合える推進チームをつくることで、変革のスピードは一気に加速する。
推進チームが結成できたら、まずそのチームで考えることは、チーム全体を勇気づける事例をどんどん広報していくことだ。華々しい成果でなくてもいいのだ。
など、
「もしかしたら、うまく行けるかも!」と、思わせる小さな成果でよい。
重要なのは、小さな成果を早く出し、良い兆しを事実ベースでチーム共有することなのだ。
そうすることで、チームのやる気の温度が上がりはじめ、同志が増えてくる。
その同志の数が一定数を超えると、その変革は逆戻りしなくなる。
優秀なリーダーは、このような変革のシナリオを最初から周到に考えている。
是非、営業リーダーの皆さんも変革のシナリオを描き、強いチームへと育てて欲しい。
この考え方は、個々のメンバーを育てることにもつながる部分がある。
イラスト:室木おすし
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