ある製品が消費者に販売されるとき、原料や部品の調達から始まり、製造工程を経て製品が出荷され、流通に乗って最終的に小売店で販売される。この一連の「モノの流れ」を「サプライチェーン(供給連鎖)」と呼び、これを最適化することが「サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management)」だ。略して「SCM」とも。
サプライチェーンが自社内で完結することもあるが、外部企業から材料や商品を調達したり、物流を外部企業に頼ったりすることもあったりして、最近ではモノの流れが複雑化することが少なくない。そこでITを活用してサプライチェーンを最適化するのだ。最適化の手段はいくつもあり、もちろん製品の種類によっても異なる。過去の売り上げデータを分析したり、需要を予測したり、生産技術を刷新したりと様々あるSCMの手段だが、多種多様なSCMソフトやソリューションが提供されているので最適なものを選択する必要がある。
まあ手段は数あれ、要は確実に売れる分を原料や部品を調達して製品を製造し、消費者に供給できれば、ムダな在庫を抱えたり逆に店頭で欠品したりするような事態を避けられる、というのがSCMの着地点だ。
サプライチェーンは供給連鎖、バリューチェーンは価値連鎖、ジャッキー・チェンはカンフー連鎖(ではない)……。
文:二瓶 朗 絵:室木おすし
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