営業戦略とは?売り上げアップにつながる戦略立案法4ステップ

営業戦略は、営業における目標達成のために重要な施策です。企業の売上向上や事業拡大のためには、最適な営業戦略を立てる必要があります。この記事では、営業戦略と混同されやすい営業戦術との違いや、良い営業戦略の具体的な立て方について紹介しています。「営業戦略という言葉は聞いたことがあるが詳しく知らない」「売り上げを向上させる営業戦略の立て方を知りたい」という営業チームのリーダー・マネージャーの方は、ぜひお読みください。

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営業戦略と営業戦術の違い

「営業戦略」と「営業戦術」は混同されやすい言葉ですが、明確な違いがあります。ここでは両者の違いについて解説します。

営業戦略

営業戦略とは、売上や利益の獲得、シェアの向上などを実現するための計画や行動指針を指します。人や資金、時間といった自社の営業リソースを効率よく活用し、効果的に利益目標を達成するために立てる作戦を意味します。営業におけるゴールと方向性を定め、「どんなターゲット層にどの商品を、いつまでにどれくらい販売するか」という目標達成のための要素を、ひとつずつ決定していきます。また、市場シェアに影響するブランディングも、営業戦略のひとつです。

営業戦術

一方、営業戦術は、営業戦略を達成するための具体的な手段や方法のことを指します。戦略で立てたプランを、営業チームやメンバーが実行していくために、戦術を練っていきます。営業戦略を実現するための戦術はひとつとは限らず、使えるリソースや市場の状況などと照らし合わせて、適切な戦術を構築することが重要です。なお、営業戦略は「企業全体や組織における長期的なゴールや方針」であるのに対し、営業戦術は「営業チームとメンバー個人が中短期的に達成する目標」を意味します。
優れた戦略があっても、戦術が乏しいと目標達成が難しく、立派な戦術を持っていても、使うに値する戦略がなければ不発に終わってしまいます。両方をバランスよく、自社と営業チームそれぞれに最適な形に仕上げることが重要です。

良い営業戦略とは

営業戦略を立てるにあたり、そもそもどのような営業戦略が「良い営業戦略」なのか、理解しておく必要があります。
良い営業戦略とは、「選択・集中・差別化(3S)が明確」な戦略を言います。本当にやるべきことが「選択」されていて、「集中」的に取り組め、かつ他との「差別化」が確立されていることを意味します。逆に、「網羅的・分散・模倣的」な戦略を用いて目標達成することは極めて難しいでしょう。営業マネージャーには、メンバーの戦略実践度を定期的にチェックし、3Sが徹底されるようマネジメントすることが求められます。

勝者の3S、敗者のMBM

良い営業戦略の立て方

ここからは、チームを成長させるために効果的な「良い」営業戦略の立て方を順を追って説明します。

戦略検討簡易マップ

ステップ1:環境分析

まず、自社の商品・サービスが置かれている環境を分析します。成果が出る営業戦略の立案のために、業界やマーケット、クライアント層など必要な情報を収集することが環境分析の目的です。この段階で有効なフレームワークとして「PEST分析」と「3C分析」を使います。
PEST分析は、「Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」という4つの観点から、外部のマクロ環境を把握する方法です。自社ではコントロールできない要素をマクロレベルで分析することで、自社が対処すべきピンチと活用すべきチャンスを洗い出します。また、「Customer(市場・顧客)」「Company(自社)」「Competitor(競合)」の3C分析を通して、クライアントの課題とライバルに対する自社の優位性を把握し、戦略の立案に活かしていきます。

PEST分析と3C分析

ステップ2:ポジショニングの決定

次に、どういったマーケットでどのように戦うか、あるいはどのようなリソースを投下するか「ポジショニングの決定」を行います。
ポジショニングの決定においては、商品・サービスの提供価値とターゲット・市場、新規と既存という4つの視点それぞれの戦略を分析する「アンゾフマトリックス」というフレームワークを用いると効果的です。
アンゾフマトリックスは、新規と既存のマーケットで既存商品を販売する場合はアップセル、既存商品を新規市場に持ち込む場合はクロスセル、といった具合にそれぞれの場所で求められる異なった戦術を4象限で表現します。
アンゾフマトリックスを用いて、組織が持つリソースや活動方向を適切に活かせるポジションニングを決定することが重要です。

アンゾフマトリックス

ステップ3:顧客セグメンテーション

営業先の顧客のターゲティングを行う「顧客セグメンテーション」も、営業戦略の中で重要なタスクのひとつです。基本的には、顧客のポテンシャル(直接的・間接的な観点)と取引難易度(既存顧客・新規顧客)の2つを掛け合わせ、顧客の選定を行います。

ポテンシャルと取引難易度の掛け合わせ

売り上げ貢献度や利益貢献度を用いた分析⼿法を通して、両方の度合いが⾼い顧客にリソースを投⼊し、営業活動を⾏います。特に利益率が高いクライアントは、十分なポテンシャル分析と関係づくりが重要です。新規顧客に対しては、収集した顧客情報からポテンシャル分析を行い、優先順位をつけて営業活動をします。

利益貢献度分析とパレート分析

ステップ4:商品・サービスの決定

クライアントが絞れたら、顧客の課題と自社による提供価値がマッチングする商品・サービスを決定します。顧客の課題にはさまざまな特徴が見られるので、それぞれを分析、統合して把握することが大切です。
商品やサービスの決定と同時に、最適な商品戦略についても選定します。商品・サービスがマッチするクライアントに営業をかける標準化戦略と、顧客の課題に合った商品・サービスの提供価値を確定するカスタマイゼーション戦略という異なる2つの戦略を、状況に合わせて的確に使い分けます。

標準化戦略とカスタマイゼーション戦略

企業の利益を獲得するためには、自社の状況に応じた適切な営業戦略が欠かせません。営業戦略の手段である営業戦術は、自社のリソースや組織の強み、クライアントや市場の的確な分析を通して、成果の獲得が期待できるものを選ぶ必要があります。「営業サプリ」を使用することで、営業戦略構築のポイントが効率的に身につき、自社に最適な戦略立案が可能になります。この機会にオンライン研修システム「営業サプリ」をぜひ一度お試しください。

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この連載の監修者

茂木 慎司

茂木 慎司 顔写真

株式会社シー・ブリッジ・コンサルティング 代表取締役。1985年、慶應義塾大学法学部卒業。同年、株式会社リクルート入社。 企業の人材採用支援事業に配属。特に国内を代表する超大手企業の「新卒・中途採用」のプランニングから実行支援を中心に担当。その後、 複数のマーケティング支援事業の責任者を歴任。同時に企業の「営業組織強化コンサルティング事業」の新規立ち上げを担当。2005年に独立し、現在は主に「企業の営業組織力強化およびそれに付随するマネジメント強化」のコンサルティングサービスを提供している。

大塚寿

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