人材育成計画の立て方を解説!必要な項目リスト付き

人材育成計画とは、社員の育成を行う際に作る中長期的な育成プランのことです。この記事では育成計画の重要性や計画を立てる手順などについて解説します。また、計画を実践する際に押さえておきたいポイントについても取り上げているため、新入社員の育成をどうすればいいか迷っている上司の方、担当者はぜひ参考にしてください。

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人材育成計画の立て方を解説!必要な項目リスト付き

なぜ人材育成計画が必要なのか

そもそも、なぜ企業は人材育成計画を立てる必要があるのでしょうか。ここでは、育成計画を立てるメリットについて解説します。育成計画の重要性を理解したうえで計画立案に取り組みましょう。

現状把握と、これから必要なスキルを確認できる

育成計画を立てるにあたっては、現状を整理し、社員ができること・できないことを明らかにする必要があります。そうすることで、具体的に身につけるべきスキルを具体的に確認することができます。
例えば、「以前に比べて営業時に緊張せず話ができている」「顧客に対する提案内容がいつも同じ」といった形で何ができていて、何がまだできていないのか計画を立てる過程で洗い出します。それによって計画を通して何を目指すべきなのか、何から着手するのか、強みと弱みはなんなのかといったことも把握できるでしょう。
自分のいる位置と目標が明確になれば、社員のモチベーションアップにもつながり、人材育成がより効果的なものとなります。

人材育成の振り返りを可能にし、PDCAをまわせる

人材育成計画を使って振り返りをすることは、PDCAサイクルを回すことにつながります。PDCAサイクルとは「Plan(計画の作成)」「Do(計画の実施)」「Check(進捗や結果の確認・評価)」「Action(次の課題の抽出および改善に向けた取り組みの実施)」の順番で行う改善方法のことです。
人材育成計画を作ること、計画に沿って実施することはPとD、計画書の内容を適宜振り返ることがC、全ての計画を終えた段階で次の育成に向けた課題を抽出し、改善策を立案することがAとなります。

育成計画は人材育成の基準、方針となるものであるため、計画が進行している最中の振り返り(Check)に活用できます。例えば、計画書には何をいつまでにどうやって教育するのかといったことが記載されているため、それらの情報を参考に「次はあれをやろう」「●日までにはこれを終わらせたい」といった確認ができるでしょう。
一方で、育成計画を立てないまま人材育成を進めると、今何をやっているのか、どういった課題が残っているのか、いつまでに終わらせないといけないのか、といったことが不明確で、行き当たりばったりの育成になりかねません。
人材育成計画を立てることで、PDCAサイクルを回しやすくなり、より効率よく計画を実施することが可能です。

人材育成計画の立て方と盛り込むべき内容

ここでは、人材育成計画を立てる際にどういった内容を盛り込むべきなのか解説します。計画の内容はその後の育成に大きく影響するものであるため、内容をしっかりと把握しておくことが大切です。

ゴールを設定

育成計画の立案にあたっては、計画を終えた段階でどのような人材になっていてもらいたいのか、どのようなスキルを身についているべきなのか、ゴールを設定することが大切です。ゴールを設定することで、そこから逆算して具体的な取り組みを検討することができます。 また、ゴールを設定する際は、定性的なゴールだけでなく、数値から判断できる定量的なゴールも合わせて用意しておくと社員の成長具合が把握できるだけでなく、育成計画の良し悪しの判断にも活用できます。

具体的にどういったゴールを設定すればいいのかわからない場合は、自社の経営戦略や企業理念に沿って検討するといいでしょう。また、社員が目指すべき人物像を具体的に設定すると、自分の将来の姿をイメージしやすくなるためおすすめです。

現状を把握

具体的なゴールを設定したら、ゴールに対して現状はどのような位置にいるのか、現状とのギャップを明確にします。ギャップを把握することで、ギャップを埋めるためにどうすればいいのかを考えることができます。なお、ゴールと現実のギャップが大きすぎる場合、目標が適切でない可能性があるため、再度検討してみてください。

ゴールと現状のギャップから、必要なスキルを整理

設定したゴールと現状のギャップを把握したら、ゴールに到達するために何が不足しているのか、どのようなスキルを身につけるべきなのかといった点を整理します。
社員が身につけるべきスキルは、育成の担当者だけではなく、社員の上司や同じ部署のメンバーなどの意見も踏まえて設定することが大切です。さまざまな視点や意見に基づいて、本当に必要なスキルは何なのかを見極めていきます。
スキルが明確になったら、いつまでに身につけるのか、どのスキルから身につけるのか検討してください。優先順位をつけることで、計画のスケジュールも立てやすくなります。優先順位の付け方がわからない場合は、業務との関連性が高いスキルから優先するといいでしょう。

手段=行動計画の検討

身につけるべき具体的なスキルを明確にしたうえで、どのようにして身につけるのか、手段を検討する必要があります。スキルを習得するといってもその方法はさまざまです。例えば、実務を通して学ぶOJTや対象となる社員を集めて行う集合研修、社員一人ひとりが取り組む自主学習などが挙げられます。また、ただ単に手段を選ぶのではなく、目標達成までの目安期間や業務・行動内容など手段と合わせて、手段の詳細まで具体的に検討することが大切です。
どの方法が良くてどの方法が悪いといったものではないため、状況に応じて使い分けるようにしましょう。

育成計画に基づく実践

ここまでの内容を踏まえて、計画に沿って育成計画を実施します。なお、実施にあたっては、現場の社員や経営陣との合意を取るようにしてください。経営方針からずれた計画や、現場のスケジュールを考慮していない計画を立ててしまうと計画がスタートしてからトラブルが生じる可能性があるためです。

人材育成計画を活用する際のポイント

ここでは、人材育成計画をより効果的なものにするために押さえておくべきポイントについて解説します。基本となる部分であるため、ぜひ取り組んでみてください。

部下と面談をしてすり合わせをする

育成計画の実施にあたっては、計画の対象となる社員とのすり合わせを行うことが大切です。上司から部下へと計画のすり合わせを行い、方向性に対する共通認識を持つことでスムーズに育成計画を実行することができます。
また、計画はあくまでも計画であり、いくら入念に計画を立てたとしても、うまくいかないケースもあります。社員自身のモチベーションが原因となっているケースもあれば、職場環境が十分に整備されていないことが原因となっている可能性もあります。うまくいかないときは、原因を調べて対処するほか、育成対象の社員と話し合いを行うなど適切なフォローを入れることがポイントです。

必要に応じてアップデートさせる

育成計画を実施する場合、必ずしも最初に立てた計画通りに進めなければならないわけではありません。進捗状況を定期的に確認し、振り返りを行う中で計画を変更した方がいいケースも出てきます。
部下が想定よりも課題に苦戦しているようであれば、計画の修正も必要です。逆に順調に進んでいる場合は、課題の難易度を少し高くしてもいいでしょう。
上司は計画の状況を適宜把握し、部下にフィードバックを与えつつ、PDCAサイクルを回してその都度計画を改善することが大切です。

人材育成計画の実践とコミュニケーションを支援する営業サプリ

人材育成計画を立てることは、部下育成の第一歩と呼ぶべきアクションではありますが、ここまで解説してきたように、実践とその後の部下とのコミュニケーションがとても重要となります。営業サプリ「部下育成スキルアップコース」は、部下育成スキルの育成に特化したオンライン研修です。人材育成計画の立て方はもちろん、それを元にした個別指導の方法や、日常的な部下とのコミュニケーションなど、部下育成に必要なスキルを幅広くお教えしています。詳しくは資料をご覧ください。

文:柴田 和也

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