顧客内に自分のシンパを作る方法
かつては「自分を売り込むことが営業だ」という向きもあったが、今の時代、そんな“おこがましい”スタンスでは実績を出すことはできない。
しかし、顧客内に自身のシンパ(sympathizerの略:同調・共鳴者の意)、ファンをたくさん持っている営業パーソンが景気に左右されずに、高い業績を出し続けているのが現実だ。
しかもそのカギはアフターフォローにある。
顧客は営業パーソンの次のような3つの基本行動によってシンパになり、ファンとして応援するようになっていく。
まず、あなたの会社の製品やサービスを選択した決断は間違っていなかったと自己肯定できる機会を作るというのは、実際の効果が定量的に示せるなら、そのお手伝いをしてもいいし、定量的に示せるようなものでなければ、他の企業もその製品やサービスを続々採用しているという話をしてもいい。
とにかく「御社の決断は正しかった、あなたのジャッジは正しかった」ということが納得できるようなエビデンス(証拠)を示せることが重要になる。もちろん決定的なエビデンスなど「ない」ことのほうが多いので、どんな「些細な」ことでも構わない。
取るに足らないなどと卑下せずに、胸を張って明示するのが肝心だ。ほんの「些細な」ことを複数まとめて「合わせ技一本」する方法もお薦めだ。
それでも自己肯定に足りる要素が見当たらないなら、次の「顧客にプラスとなる行動を続ける」ことで勝負して欲しい。何はなくても「顧客にプラスとなる行動」が、シンパ・ファンづくりで最も重要な要素なので、これだけでも営業活動が十分に機能するとともに、これがないと長続きしないという現実もある。
具体的には顧客に役に立ちそうな情報の提供になるが、あくまで“役に立ちそうな”であって、“役に立つ情報”でなくても構わないところがミソだ。
とにかく「数」を優先させることで、それだけ顧客のことを考えているということが伝わるからだ。
そして最後の3つ目は、コミュニケーション接点を持ち続けること。
これは直接訪問以外でも電話、メール、手紙等での接点を「1」とカウントして、顧客のポテンシャル(購買余力/購買可能性)に応じて、この接点のこれまた「数」をキープし続けるのだ。
規模が大きくポテンシャルが高いと判断するなら、優先して顧客接点を細かく増やしていきたい。
また、ポテンシャルが低くても四半期に1回以上はコミュニケーション接点を持ち続けて、紹介依頼などの可能性を探りたいし、更に、コミュニケーション接点づくりの手紙について「字が下手で…」と躊躇する場合は、パソコンで打った書面の最後に “追伸”でパーソナルな1行を添える技がある。
この2つ目の「情報提供」、3つ目の「コミュニケーション接点」はコンビネーション技みたいなところがあって、これらの蓄積によって「身内」という信頼関係が醸成される。
まるで「身内」のように情報が共有できていたらどうだろうか。
相手の潜在的ニーズにも視野が及ぶし、顧客にしてみたら「一を言えば、十を知ってくれる相手」なのだから、案件化率、受注率も当然高くなる。その関係を受注後のアフターフォローを通じて築いて行きたいのだ。
逆に営業の世界に「売り逃げ」という言葉がある。これは受注になるまでは足しげく通い、こまめな情報提供を繰り返していたくせに、成約した途端にパタッと訪問や連絡を止めてしまうことを揶揄した表現だ。
現実的には社内に役割分担があって、受注した後は業務部や設計、工場といった後工程を担当する部門が引き継ぐために、トラブルでもない限りは営業の出番が少なくなるという事情もある。
目標達成のために多くの案件を同時並行で追いかけているため、意識は未受注の案件の刈り取りに向くのは当然である。
しかしながら顧客から見ると、「売りっぱなし」の営業パーソンと“役に立ちそうな情報をこまめに届けようとしてくれている”「身内」の営業パーソンとの違いは明白で、自社からの発注はなくても、他社を紹介してくれたり、逆に営業パーソンに役立ちそうな情報を提供してくれたりするので、営業パーソンの業績には圧倒的な差が生まれてしまうものだ。
だからこそ、ほんの短い時間で構わないので、アフターフォローのひと手間をあなたの営業の時間割の中に組み込んで欲しい。
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ここで述べているノウハウやスキルは、読んだだけでも充分勉強になります。しかし、これだけでできるようになるわけではありません。実際の営業場面で「できる」ようになるためには『実践とフィードバック』が必要になります。
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