顧客とのコンタクトをルーティン化する

営業の効果的なフォローアップ法とは?売りっぱなしを防ぐ定期訪問

「売ったら、おしまい」の営業パーソンと「納品後も使い勝手などを細かくアフターフォロー」するなど定期訪問を怠らない営業パーソンとでは、中・長期的な業績で雲泥の差が生まれるということは想像に難くないだろう。
とはいっても、目先の数字に追われ、新しい案件の種まきや他の案件のハンドリングに忙殺される中、なかなか納品済み顧客のフォローアップにまで手が回らないというのが多くの営業パーソンの本音だ。
そこで今回は、精神的な負担にならずコンスタントな案件化につながる“カスタマーサクセス”志向のフォローアップについて共有したい。

営業の効果的なフォローアップ法とは?売りっぱなしを防ぐ定期訪問

「売ったら、おしまい」では「売れる営業」にはなれない

アカウント営業であれば、顧客への定期訪問は当たり前だが、エリア営業、プロダクト営業、物件営業などで、コンスタントな取引が継続するのではなく、年に1回とか数年に1回の取引しかないような営業パターンだと訪問が途切れてしまうことも少なくない。
また、営業パーソンの役割は受注までで、納品や施工は技術部門や構築部門、施工部隊に引き継ぐような業務フローになっている場合は、トラブルでもない限り営業の出番は少なくなりがちだ。
「売ったら、おしまい」で、あとは納品部隊に引き継いで、どんどん新しい案件を開拓していくという営業スタイルは一見、好業績につながりそうなものだが、「売れる営業」にはなれない。

理由は単純明快で、買い手の立場になってみるとよく分かる。
成約するまでは足しげく通い、親身になって耳を傾け、問題解決の提案をしてくれたにもかかわらず、納品後は顔を見せないどころか電話1本かけてよこさない営業パーソンは、どう映るだろうか。
最初の期待値が高かっただけに、余計に「売り逃げされた」感が募るものだ。
その結果は、「あの会社はフォローがよくない」「売りっぱなしの会社」という烙印を押され、更新されないどころか、悪い評判が広がって業績はどんどん先細りになってしまう。

では、働き方改革が進行する中、限られた時間を有効に使って業績につなげていくには、どのようなアフターフォローを行っていけばよいのだろうか?

「カスタマーサクセス」志向の定期訪問とは

お薦めしたいのは、納品後1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後、1年後といった具合に、定期訪問を機械的にルーティンワーク化(プログラム化)してしまうことだ。
もちろん納品1週間後には「何を確認する」「何を言う」といったことまでメニュー化してしまうのがいい。
ルーティンワーク化、プログラム化、メニュー化することにより、精神的な負担は最小になる。

営業の定期訪問には意味がある?ない?

3ヵ月後辺りには、これといったトラブルもなく評判もいいようであれば、横展開や他の企業の紹介を依頼するといった動きや、クロスセル・アップセルの余地も探りたい。
ちなみにクロスセルというのは関連商材やセット商品の営業であり、アップセルというのは バージョンアップや上位機種の営業になる。

昨今、アフターフォローを手厚くすることが、安定的な売上拡大につながると悟った企業では「カスタマーサクセス」という言葉が使われるようになり、営業施策に盛り込むようになった。
これまでカスタマーサポートという言葉はあったが、これはサービスや製品を導入した企業に対し不明点や問合せに応えるといった受け身のサポートの動きであった。
逆に「カスタマーサクセス」は顧客がそのサービスや製品を使って最大限の効果を上げるように能動的にアプローチするという動きだ。
つまりは「売りっぱなし」にするのではなく、納めたモノやサービスによって顧客の成果が最大限になるように、ユーザーの現状や使い勝手の確認、提案のために定期的に訪問し、同時に横展開の機会やクロスセルやアップセルの機会を伺い、次の案件の種を見つけようとする動きになる。
更にこの定期訪問は、競合企業を寄せ付けないためのマーキング的な意味合いを持つ。
一度「売りっぱなし」にしてしまうと、リニュアルまでの間に競合企業がつけ入る隙を作ってしまうことからも、その余地は最小化しておきたい。

さて、現実問題として担当顧客数が数百社に及んでいたり、日本各地や海外に点在していたりして、とても定期訪問などできないという読者もいるはずだ。
その際、前者の場合は重点顧客に絞った定期訪問で構わない。重点顧客の基準はやはりポテンシャル(伸びしろ、購買余地)の大きさにしたい。
後者についても、実際の訪問でなくても電話、メールで定期的に顧客接点の数をキープして、「なんか頻繁に連絡が来る」「寄り添おうとしている」という印象を与えて欲しい。

アフターフォローのノウハウをまとめた資料をダウンロード

eBook表紙

この記事の内容を含めた、アフターフォローに関するノウハウをeBookにまとめて無料配布しています。簡単なフォームに入力するだけでダウンロードしていただけます。ぜひご覧ください。

私が開発した「営業サプリ」で営業メンバーを育てませんか?

講師:大塚寿

ここで述べているノウハウやスキルは、読んだだけでも充分勉強になります。しかし、これだけでできるようになるわけではありません。実際の営業場面で「できる」ようになるためには『実践とフィードバック』が必要になります。
私が株式会社サプリと開発した『営業サプリ 売れる営業養成講座』は、営業パーソン自身の営業を前提に実践しながらオンラインで学ぶコースです。しかも専門コーチがマンツーマンで指導する仕組みになっています。
売れる営業パーソンになるスキル大全を身につけるオンライン研修、『営業サプリ』で「売れる」営業パーソンを育てませんか。さあ、営業サプリで営業組織を強くしましょう!

\3分でわかる/
営業サプリ紹介資料 ダウンロード

こちらのフォームにご入力ください(入力時間1分)。*は必須項目です。

1. 事業者の氏名又は名称
株式会社サプリ
2. 個人情報保護管理者の氏名又は職名、所属及び連絡先
個人情報保護管理者 代表取締役 酒井雅弘
info[at]sapuri.co.jp
[at]を@マークに変換してお問い合わせください。
3. 取得した個人情報の利用目的
当該フォームで取得した個人情報は、お問い合わせに関する回答、ご請求いただいた資料の送付、メールマガジンの配信等の目的で利用いたします。また、当社のサービスに関するご案内にも利用させていただくことがございます。
4. 当社が取得した個人情報の第三者への委託、提供について
当社は、ご本人に関する情報をご本人の同意なしに第三者に委託または提供することはありません。
5. 個人情報保護のための安全管理
当社は、ご本人の個人情報を保護するための規程類を定め、従業者全員に周知・徹底と啓発・教育を図るとともに、その遵守状況の監査を定期的に実施いたします。
また、ご本人の個人情報を保護するために必要な安全管理措置の維持・向上に努めてまいります。
6. 個人情報の開示・訂正・利用停止等の手続
ご本人が、当社が保有するご自身の個人情報の、利用目的の通知、開示(第三者提供記録の開示も含みます)、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止、消去及び第三者への提供の停止を求める場合には、下記に連絡を頂くことで、対応致します。
<個人情報お問合せ窓口>
株式会社サプリ 個人情報お問合せ窓口
info[at]sapuri.co.jp
[at]を@マークに変換してお問い合わせください。
7. ご提供いただく情報の任意性
個人情報のご提供は任意ですが、同意を頂けない場合には、第3項にあります利用目的が達成できない事をご了承いただくこととなります。
8. 当社Webサイトの運営について
当社サイトでは、ご本人が当社Webサイトを再度訪問されたときなどに、より便利に閲覧して頂けるようCookieという技術を使用することがあります。これは、ご本人のコンピュータが当社Webサイトのどのページに訪れたかを記録しますが、ご本人が当社Webサイトにおいてご自身の個人情報を入力されない限りご本人ご自身を特定、識別することはできません。
Cookieの使用を希望されない場合は、ご本人のブラウザの設定を変更することにより、Cookieの使用を拒否することができます。その場合、一部または全部のサービスがご利用できなくなることがあります。

この記事の情報は公開時点のものです。

アフターフォローの記事

営業が納品後にすべき「アフターフォロー」とその効果とは?

営業が納品後にすべき「アフターフォロー」とその効果とは?

営業が顧客内にファンを作る方法とは?カギはアフターフォローにあり

営業が顧客内にファンを作る方法とは?カギはアフターフォローにあり

営業がアップセル・クロスセル以外で次案件を得るには?横展開と深耕

営業がアップセル・クロスセル以外で次案件を得るには?横展開と深耕

営業のアフターフォローのコツとは?「顧客満足度」で追加案件発掘

営業のアフターフォローのコツとは?「顧客満足度」で追加案件発掘

営業の教科書 カテゴリ一覧

この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

大塚寿 顔写真

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に 『〈営業サプリ式〉大塚寿の「売れる営業力」養成講座(日本実業出版社)』『自分で考えて動く部下が育つすごい質問30(青春出版社)』、『50歳からは、「これ」しかやらない(青春出版社)』など。

大塚寿

私が開発した「営業サプリ」で営業メンバーを育てませんか?

この記事のスキルを身につけるには実践とフィードバックが必要。営業サプリ べーシックコースはそれを実現するオンライン研修です。営業サプリで営業組織を強くしましょう!

eBookイメージ

アフターフォローのノウハウをまとめた
eBook(PDF)をダウンロード

資料イメージ

オンライン営業研修「営業サプリ」
資料をダウンロード

eBook(PDF)を
ダウンロード

営業サプリ
資料をダウンロード