営業マンに求められる8つの基本スキルとトレーニング方法

売れる営業パーソンになるためには、基本を身につけさせることが大切です。何事も基本から始めることが大事であり、そうすることで一人前になるための土台作りができます。
本記事では営業パーソンが身につけておくべき基本的なスキルと、その身につけ方について解説しますのでぜひ参考にしてください。

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営業に必須の7つのスキルとは?持つべき姿勢とスキルアップの方法を解説

売れる営業パーソンになるために必要なスキル

事前準備力

1つ目は営業の成否を分けるもっとも重要なスキル、事前準備力です。
準備の基本は、大局的なマーケティング分析から始めること。顧客分析に加えて競合分析も行うと、より顧客の課題に添った提案ができるようになります。顧客分析の中には、10分程度で行える簡単な方法もあり、物理的、精神的余裕がない場合でもしっかりと行うことが大切です。
営業担当者は、受注確率の高い顧客からアプローチすることがセオリーであり、アカウント営業の場合は、どの部署の誰に持っていくことが効果的かを特定することが大切です。
どのように商談を進め、どのような提案をするかを描くシナリオ作りも事前準備に含みます。

アプローチ力

2つ目は案件を生み出すために必要なアプローチ力です。 新規顧客、既存顧客問わず、アプローチ方法の「やり方」「切り口」を工夫するだけで案件化率は急増します。
有効なリストの作り方、アプローチ時の「営業セオリー」、無駄なアプローチについて学ぶことで確実にスキルを伸ばすができます。

コミュニケーションスキル

3つ目はコミュニケーションスキルです。 営業の基本は顧客に商品やサービスの情報を正しく伝えることです。正しく情報が伝わってこそ、興味を持ってもらうことができ、契約に導くことができます。顧客に対して必要な情報をきちんと伝える能力、これが営業パーソンに求められるコミュニケーションスキルです。
ただし、ここでいうコミュニケーションスキルとは流暢に話すことではありません。論理的に分かりやすく、そして丁寧に必要な情報を伝えられる能力のことです。必ずしも流暢によどみなく話す必要はなく、ゆっくりとした口調であっても必要な情報を相手に伝えられることが重要。営業におけるコミュニケーションスキルは、友達を作るためのものではなく、相手を説得するためのものです。

ヒアリングスキル・傾聴力

4つ目は傾聴力です。 営業パーソンの仕事は、顧客が抱えている悩みや課題を解決に導くこと。解決方法を提示するためには、まず、顧客がどのような悩みや不安を抱えているのか聞き出さなければいけません。そのために必要な能力が傾聴力です。
営業は「話し上手より聞き上手」がよいと言われます。顧客の抱えるニーズを把握するため、相手にできるだけ多く話をさせ、多くの言葉を引き出すにはテクニックが必要です。また、しっかりと相手の話に耳を傾け、会話の内容から相手が何に困っているのか、どのような解決策を求めているのかを読み取る能力が求められます。

課題発見力

5つ目は課題発見力です。
傾聴力によって顧客の悩みを聞きだしたら、そこから具体的な課題を見つけなければいけません。これが課題発見力、言いかえれば課題を明確にする能力のことです。顧客が抱える課題を正しく理解できてこそ、どのような解決策があるのかを考えることができ、顧客に対して適切な商品やサービスを提案できるようになります。
顧客の多くは、自身が抱える課題を明確に把握していません。そのため、営業パーソンが顧客に代わって課題を整理し、分かりやすくまとめて伝えてあげるのです。そうすれば、営業パーソンへの信頼も高まり、その後の商談も進めやすくなるでしょう。

ロジカルシンキング

6つ目はロジカルシンキングです。
商談を進めるにあたり、顧客の感情に訴えるだけでは効果がありません。コストに対する意識が高まった現代において、根拠のない提案は否定されてしまいます。説得力のある説明・提案を分かりやすく伝えることが大切です。
ロジカルシンキングとは「論理的思考」と訳され、さまざまな観点で課題の解決策を検討し、全員が納得できる方法を導き出すものです。単純に論理的に考えればよいというものではありません。最終的な提案に至る過程が誰の目から見ても明らかで、それを分かりやすく説明できることが重要です。

プレゼンテーション力

7つ目はプレゼンテーション力です。
提案内容や価格自体にほとんど差がない場合に、受注の成否を分けるのは、顧客の特性をつかみ、分析した上で実施されるプレゼンテーションです。プレゼンテーション力は大きく、構成力・資料作成能力・伝え方に分けることができます。

クロージング力

最後はクロージング力です。クロージングというのは、商談の結論を迫ること。
「売れる営業」の鉄則は、当然ながら、その段になったら受注を迫ること。相手に嫌われずに、「今日、発注書を下さい」と言えるもっともな理由を用意できるかが受注率を上げるポイントになります。

営業スキルを身に着けるための方法

サプリでは、営業スキルを身につけるためには以下のポイントが重要であると考えています。

必要なスキルを可視化する

営業スキルの可視化は、個人やチームの強み・弱みを明確にし、効果的な成長戦略を立てるために重要です。闇雲に「営業スキル」といった漠然としたものを伸ばそうとしても、何から始めればいいか迷ってしまいますし、モチベーションも続かなくなってしまいます。 全体像を把握しておくことで、営業スキルの習得ステップを細分化して進めることができます。また、自身のどういった点が足りないのかを分析した上で必要なスキルに集中して伸ばしていくことができ、効率的です。

具体的な方法として、「スキルマップ」の活用が挙げられます。これは、従業員に求められる複数のスキルを一覧化し、それぞれの習熟度を数値で評価するシートです。
例えば、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力など、各スキルの現状を視覚的に把握できます。この可視化により、個々の課題が明確になり、適切なトレーニング計画の策定が可能となります。結果として、個人の成長を促進し、組織全体の営業力強化につながります。

「正しいやり方」を学ぶ

「正しいやり方」というのは、営業組織内で「これをやったら売れる、うまくいく」という営業のアクション・トークを見える化したものを指します。言わば、営業組織内の営業の教科書を作って教えるということです。

そして、もちろん教科書には「お手本」の意味合いがあります。営業はなかなか言葉だけで説明されても実行に移すのは難しいものです。また、昨今の若手営業パーソンの方は「間違いを恐れる」傾向にあります。その身でも、最初に教科書を提示してあげることで不安を解消して、
・こういうときはこういうふうにやればいいのか
・自分にはここが足りないから、ここを鍛えればいいのかと
スキルアップを一歩前に進めてあげることができます。

ロールプレイングで実践する

2つ目のポイントは本やネットで得た情報でももちろんスキルアップには繋がりますが、それだけでは実践しにくく、書かれていることを正しく理解できなければむしろ逆効果です。
営業スキルに限らずではありますが、何かスキルを身に着けていく際にはこの経験学習サイクルが重要であると言われています。

経験学習サイクル

【Step1】経験:具体的な経験をする 【Step2】省察:行動の振り返り・フィードバック 【Step3】概念化:経験を多面的にとらえ教訓にする 【Step4】実践:行動を修正し、挑戦する このサイクルを学ぶことでスキルを高めていきます。特に重要なのは省察と概念化。ひたすら実践していくのも大事なのですが、振り返って概念化をすることで学びが加速するということです。この振り返りや概念化というのが、なかなか自分だけでは難しいので実践にプラスアルファ、上司や先輩・周りの方からのフィードバックで助けてあげてサイクルをまわしていくことが重要です。

改善点を知識・意識・スキルに分解する

下図のように、人の目に見える「行動」というのは、目に見えない知識・意識・スキルにより起こされているといわれています。そのため、自己の行動を振り返るときに、この知識・意識・スキルの何が足りていないのかをしっかり見てあげる必要があります。

例えば、「商品説明が苦手」というAさん・Bさんという2人がいるとします。 ・Aさんは、細かいことを聞かれると困るから、教えられたとおりに毎回同じ話をしている ・Bさんは、お客様と話していると、伝えたいことが次々と出てきて、上手くまとまらない と言います。
これは掘り下げていくと ・Aさんは商品知識が十分でないため、質問を避けて同じ話をしている ・Bさんは商品知識は充分だが、プレゼンテーションやトークのスキル、また準備が不足している といった実態が見えてきます。 そうすると、Aさんには商品知識の勉強を、Bさんはプレゼンのロープレをといった具合に適切な教育を促すことができます。

知識・意識・スキルに分けて課題点を洗い出す

このようにして、表面的な行動の部分から掘り下げて行動をしっかり振り返り、不安の原因を取り除いてあげること、これも若手営業パーソンの育成に重要です。

フィードバックを受ける

適切なタイミングで適切なフィードバックをすることで、モチベーションを高め、良い「気づき」を与えることも重要です。できる限り、営業同行などをしたその時・その場でフィードバックを受けることで効果を高めることができます。

フィードバックの際に気をつけたいのが以下の2点です。

事実をもとに認識を合わせる

教える側の自分と、教えられる側の若手営業のあいだには、絶対に認識のズレがある、というのを認識して望みましょう。
例えば、いきなり「あのときはこうするべきだよ」と注意するのではなくて「あの場面、お客様がどう思ってると思った?」など、まずはどうお互いが認識をしていたかをすりあわせて、じゃあそう思ったならこうしようという感じでフィードバックをしてく必要があります。

よかった点と改善点を伝える

フィードバックをしようとすると、ついつい良くなかった点ばかり指摘しようとしてしまうのですが、前述の通り若手営業の方は間違えを恐れる傾向にあり、指摘ばかりしてしまうとそれが加速してしまいます。

改善点を3つ伝えるなら、良かった点を3つ伝えてあげる、あるいは、改善点を伝える際に「こうするといいよ」と道筋を見せてあげることで、安心して次に向かうことができます。

まとめ

営業をするうえで大切な基本姿勢や基本スキルを身につけていないと、営業活動で成功できないばかりか、失敗を繰り返して自信を失ってしまいます。
自信を持って仕事に臨むためにも、身につけるべき営業の基本を再確認し、自社に合った方法で習得させましょう。特に、営業に特化した研修サービスを利用する方法は、効率的に学習させることができておすすめです。

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