テレアポに効果的なスクリプトを作成
テレアポは、電話を受ける側にとっては、仕事を中断させる迷惑な「売り込み電話」というのが、一般的な認識に違いない。
そのため、その発信者は相手から歓迎されることなどなく、邪険に扱われたり、ガチャ切りされたりと、凹み続けてしまうことも。
今回は、成功率を劇的に高めテレアポによって営業パーソンが不快な思いをしたり、無力感を味わったりすることを最小限にするためのトークスクリプト(台本)の作成法と実践のコツを共有したい。
誰でも簡単に情報検索できるネット社会となっただけでなく、働き方改革で無益な面会を避ける中、テレアポの難易度はますます高くなっている。
そんな逆風の中で、いかに受付を突破し、キーパーソンの興味関心を引き出すかは、もはや単純な営業トークではなく、テレアポ全体のシナリオと、そのトークスクリプトによる練習によって成果が左右される時代となった。
そんな時代でも成果を上げるには、以下の手順が必要になる。
受付突破トークの作成
↓
本番トークの作成
↓
息継ぎ・間のタイミングを設定
私達が企業や団体にテレアポする際に、最初に電話を取るのは代表受付や部門受付になるので、そのアプローチトークから作成することになる。その後、本丸であるキーパーソンとのトークを作成していく。
また、テレアポで実は重要なのが息継ぎや間のタイミングなので、それをトークスクリプトの段階で設定しておくことが大事である。
ここからは各ステップについて詳しく解説する。
テレアポ全体の流れを表したトークスクリプトチャートの概略を下記の図版に沿って紹介する。
ゲイトキーパーの対応は基本的に次の4種類になる。
1)キーパーソンにつないでもらえた場合は後述するとして、用件を問われたり、何らかの理由で拒否されたり、キーパーソンが不在と返答された場合を想定し、あらかじめ準備し反射神経で対応できるまで練習しておきたい。
とにかくテレアポでは簡潔に返すことがキモで、相手を主語(主題)にしたトークが最も突破率が高くなる。「御社が得意とされている物件にピッタリな小型・軽量のモデルが、ようやくラインナップされましたので、さっそくご案内にお伺いしたいのですが…」に変えただけで、アポイントの獲得率は著しく高まるので、明日からでもあなたの商材で試して欲しい。
その会社の電話応答マニュアルもしくは、電話を取った人の経験から「拒否する基準」に該当しているため、次回は絶対に同じ営業トークを使ってはならない。
もちろん、少々間を空けて再チャレンジするものの、主語、主題や切り口を大きく変えたトークを試して欲しい。
本来、キーパーソンの名を告げれば、ゲイトキーパーの段階で拒絶されることは少ないので、もし、キーパーソンの名を告げていなかったら、そこが原因かもしれない。
この場合、戻り時間を聞くのはもちろんだが、その際はただ聞けばいいのではなく、聞き方がキモになる。
なぜなら、この時、本当に外出していたり、会議中であったりすることもあるが、売り込み電話の「体のいい断り」として居留守を使っていることも少なくない。
なので、とにかく腰を低く、丁重に、そして申し訳なさそうに、「失礼ですが、だいたいお戻りは何時頃に…」という謙虚な空気感満載で対応しないといい結果にはならないのだ。
練習ではトーク自体を自分の中に浸み込ませるのはもちろんだが、それだけでは不完全でむしろ、この謙虚な空気感を演出する口調の方が重要なので、そこをメインに練習して欲しい。
次にいよいよキーパーソンからアポイントを得るためのアプローチトークになる。受付突破トークでも触れた「相手を主語にするトーク」はここでも有効だが、さらに2つポイントを解説する。
その電話の用件が自分の聞きたい話だったり、情報であったりすれば、いとも簡単にアポが取れる。だからこそ、キーパーソンへのトークは、用件や何らかのヒントになりそうなサジェスチョンがモノを言う。
・製品・サービスの魅力やベネフィット
・役立ちそうな情報
・時事的なのキーワード
などがそれに当たる。
例えば、
「働き方改革で成果を上げた10社、成果を出せなかった10社の比較を細かくまとめた事例集が完成しまして、御社の業界に特に役立ちそうですので持参できればと思いますが…」
といった具合だ。
賢い上級管理職はヒントになる情報を幅広く、営業パーソンを通して仕入れているので、これをロジックに組み入れない手はない。
「A or B」の疑問文で、日程についてどちらかを選ばせるトークをするだけで、アポ獲得率は格段に上がる。
「さっそくご案内にお伺いしたいのですが、来週の前半と後半はどちらがお手隙でしょうか?」といった感じだ。
絶対に「今回、新しいラインナップの加わった弊社の製品のご案内にお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか?」といった訪問についての「Yes or No」疑問文を使ってはいけない。なぜなら、相手に「No」というオプションを与えてしまうからだ。
そもそも「A or B」の疑問文には「No」という選択肢がないので、「No」を使う確率が最少になるのだ。
テレアポでは訴求力が重要なのはもちろんだが、同じくらいに声の大きさ、スピード、間合い、抑揚に注意しないとアポは取れない。
更に言えば、感情移入というか、最後は営業トークに「お会いして御社のお役に立ちたい」という気持ちを込めることがカギだという奥義も伝えておきたい。
上記の流れの図に「/」とか「(間)」といった符号をつけておいたが、これらは話すスピードや間合いの意識を喚起させるために、息継ぎや「間」を置くタイミングの合図になる。
100回、200回と営業トークを実際に口に出して練習する中で、最もフィット感のある位置に定めて、トークスクリプトに反映しておいて欲しい。
そして、最後は本番でのスクリプトの使い方について触れておきたい。
トークスクリプトというのは、あくまで練習用なので、本番ではそれを読んではいけない。
なぜなら、何かを読んでいる口調は相手に伝わるので、素人っぽく感じられてしまうため、アポイントの獲得率が低迷するからだ。
慣れてきたら、本番で緊張した時の備忘録としては、トークスクリプトではなく、そこから抽出したポイントとなる「キーワード」を大きなサイズフォントで順番に箇条書きして、アドリブで詰まった時にそのキーワードリストをヒントとして使う方が明らかにアポ獲得率は高くなる。
この記事の内容を含めた、アプローチのノウハウをeBookにまとめて無料配布しています。簡単なフォームに入力するだけでダウンロードしていただけます。ぜひご覧ください。
ここで述べているノウハウやスキルは、読んだだけでも充分勉強になります。しかし、これだけでできるようになるわけではありません。実際の営業場面で「できる」ようになるためには『実践とフィードバック』が必要になります。
私が株式会社サプリと開発した『営業サプリ 売れる営業養成講座』は、営業パーソン自身の営業を前提に実践しながらオンラインで学ぶコースです。しかも専門コーチがマンツーマンで指導する仕組みになっています。
売れる営業パーソンになるスキル大全を身につけるオンライン研修、『営業サプリ』で「売れる」営業パーソンを育てませんか。さあ、営業サプリで営業組織を強くしましょう!
\3分でわかる/
営業サプリ紹介資料 ダウンロード
こちらのフォームにご入力ください(入力時間1分)。*は必須項目です。
この記事の情報は公開時点のものです。