顧客の興味を引く仕掛けの工夫

営業が顧客の印象に残るカギは「筆跡」「切手」にあり

営業パーソン自身は気がついていないに違いないが、売れる営業パーソンとそうでない人達とでは、営業ツールやカタログの使い方1つ取っても全くやり方が違う。
業績の高い営業パーソンは必ず、相手の興味を引く「仕掛け」を工夫している。
今回はそうした簡単なのに効果的な「仕掛け」について共有したい。

営業が顧客の印象に残るカギは「筆跡」「切手」にあり

営業の仕掛け1:お客様の印象に残るツールの使い方

当たり前のことだが、私達営業パーソンは本部が作成した共通のカタログや製品のパンフレットを使って営業する際、商談ごとに新品の冊子を持参し、それを顧客にお渡しして、指し示しながら順次分かりやすく伝えようしているはずだ。
その際、どんな工夫をすれば、相手の印象に残るだろうか?

例えば、その商談で、カタログやパンフレット冊子のすべてのページが必要となることは、ほとんどないはずだ。
通常は重点的に伝えたい箇所、重要なページというものが存在するものだが、そこに予めでも構わないし、その場でも構わないが、付箋的なものを貼っておくと、商談後、お客様がそのツールのその箇所の内容が必要になった時に直ぐに見つかるので、「ちょっと違う営業パーソンだ」と確実に相手の印象に残る。
ツールの中でお客様にとって重要な箇所やポイントになる箇所はその場で、指し示すだけではなく、ラインマーカーや赤ペンなどで、その箇所を囲んだり、何かを書き込むのも相手の印象に残る行為なので、どんどんやって欲しい。
中には真新しいパンフレットやカタログに自分が何かを書き込むのは、汚してしまうようで抵抗があるという向きもあるかもしれないが、あなたが帰った後、2度と開かれることのないカタログになってしまうより、はるかにいいだろう。
無機質なカタログやツールに、あなたのマーキングや筆跡を残すことによって、初めてそのツールがあなたと顧客のものになるという意味合いもあるので、ためらわずに足跡ならぬ筆跡を残して欲しい。

顧客の印象に残る「仕掛け」の工夫

あるいは、メール、SNS全盛の時代だからこそ、手紙やハガキは顧客の印象に残るという点では最も効果がある。
文字が下手だとついつい手紙を敬遠しがちだが、文字の上手下手は相手にとっては全く関係ないので、下手なりに丁寧に書けば逆に効果的な位だ。
それでもまだ、ためらいのある人に朗報を。
エマメイ先生自身は「字が下手」といったレベルではなく、これまでの人生で自分より字が下手な人にはたった1回しか出会ったことがない。
最悪、文章はパソコンで作成し、署名だけ自筆でという方法もあるので、とにかく手紙を出す方向で考えて欲しい。
また、直筆かパソコンかに関わらず、手紙やハガキを利用する際のテクニックとして、重要なことや一番伝えたいことは本文に書くのではなく、「追伸」「PS」に記した方が相手には伝わるという技も知識として知っておくといい。

営業の仕掛け2:相手の印象に残る切手の使い方

これも相手の印象に残る「仕掛け」の1つだが、切手の使い方のコツも紹介しておこう。
やってはいけないのは、62円でも82円の普通切手や料金別納と印刷されたものを用いることだ。なぜなら当たり前過ぎて相手に何の印象も与えないどころか、ちょっと事務的な印象すら与えてしまうからだ。
なので、そうならないよう古くから記念切手が好まれて使用されてきたし、今なら特殊切手と呼ばれるキャラクターやカレンダーの図柄のような芸術性に優れた切手やシール切手が定期的に発売されているので、用途に応じ、こうした切手を用いた方が相手の印象には残る。
ついでにいうと、セミナー案内を持参でなく、郵送する場合も料金別納の封書より、こうした特殊切手を組み合わせて使った方が、相手には配慮が伝わるので開封率は高くなる。
もちろん、パソコンで印字された宛名より毛筆の方が開封率は高くなるが、コストを考えるとこの特殊切手作戦は侮れない方法だ。

さて、これらの「仕掛け」の共通点だが、すべてほんの「ひと手間」なのだが、これを顧客への配慮という人もいれば、「気が利く」と表現する人もいる。
今更、「気が利く人になりましょう」とは言わないが、ちょっとした「ひと手間」がかけられると売れるようになるので、まずはこの配慮について、できることから始めてみよう。

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この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、「オーラの営業」(Nanaブックス)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など。

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