顧客から頼られるための得意技を持つ
いったいどうすれば、顧客から信頼されるのでしょうか。顧客からの紹介によって、他部門や他社へ横展開した際の受注率が高いことは想像に難くありません。しかし、そもそも相手から信頼を得ていなければ、紹介の依頼を切り出すことすらできません。ましてやアップセルに関しては、信頼関係がないところでは成立しないものです。
今回は、営業パーソンとして顧客から頼りにされるために、誰でも実践できる「信頼構築の武器」をご紹介します。これらはチームや上司とのコミュニケーションにも活かせる内容であり、部下を育成するリーダーや、ビジネスの現場で人間関係を深めたい方にも役立ちます。
営業活動の成果は、顧客との信頼関係に大きく左右されます。ここでは、営業パーソンが築くべき信頼関係の定義と、その重要性を解説します。
営業における信頼関係とは、顧客が営業パーソンを「安心して任せられる人」と感じる状態を指します。
これは単に商品やサービスを販売するだけでなく、相手の立場や課題を理解し、誠実に向き合う姿勢を通じて築かれるものです。ビジネスの現場では、情報提供や課題解決の提案といったコミュニケーションを重ねることで、相互理解が深まり、長期的なパートナーシップへと発展します。信頼関係は、上司や部下との社内連携やチーム全体の協力にも良い影響を与え、営業活動の土台となります。
信頼されている営業は、顧客から本音や重要な情報を引き出すことができ、結果的に提案の質や成約率が高まります。一方、信頼されていない営業は、相手が必要な情報を開示してくれず、価格競争に巻き込まれやすくなります。
信頼される営業は、自分の利益よりも相手の成果を優先し、誠実で一貫した対応を心がけます。また、リーダーとしてチーム内の情報共有を促進し、上司や部下と連携しながら成果を上げることも特徴です。この違いは、日々のビジネスにおける小さな行動の積み重ねによって生まれます。
信頼関係があることで得られるメリットは、商談のしやすさや成果の向上だけではありません。顧客や組織全体にどのような好影響があるのかを紹介します。
顧客と営業パーソンの間に信頼関係があると、相手は心を開き、本音や本当の課題を共有してくれるようになります。表面的なやり取りだけでは得られない情報が得られることで、提案の質が高まり、顧客にとって最適な解決策を提示できるようになります。
また、このような深いコミュニケーションは、単なる取引以上の関係を築くきっかけになります。ビジネスにおいて、相手の立場や状況を理解したうえでの提案は、長期的なパートナーシップにもつながります。
信頼されている営業は、顧客が安心して意思決定できる環境を作ります。結果として成約までのプロセスがスムーズになり、商談の成立率が高まります。さらに、契約後もフォローを欠かさない姿勢はリピート受注やアップセルの機会を生み出します。
こうした積み重ねは、自分だけでなくチーム全体の売上や成果にも直結します。信頼を基盤とした関係は、一度構築されれば長期的な安定収益にもつながります。
営業パーソンが築いた信頼関係は、顧客だけでなく社内にも好影響を与えます。上司や部下、他部門のメンバーとスムーズにコミュニケーションを取れるようになり、情報共有や協力体制が整いやすくなります。
特にリーダーやマネージャーが率先して信頼構築に取り組むことで、チーム全体の士気が高まり、部門横断でのビジネス推進力が強化されます。結果的に、組織全体の目標達成や成果向上につながります。
顧客やチームから信頼される営業パーソンには、共通する行動や姿勢があります。その特徴を押さえて日々の営業活動に活かしましょう。
信頼関係は、大きな成果や派手なアクションではなく、日々の小さな約束を守ることから築かれます。例えば「明日までに資料を送ります」という一言を確実に実行するだけでも、相手にとっては安心感につながります。こうした積み重ねが、営業パーソンとしての信頼度を高め、長期的なビジネス関係の基盤になります。
上司や部下とのコミュニケーションでも同じです。社内での小さな約束を守る習慣は、チーム全体の信頼感を高め、協力体制を強化します。
信頼される営業は、自分の都合よりも相手の状況や立場を優先して考えます。顧客のビジネス環境や課題を理解し、その上で最適な提案を行う姿勢は、相手から「この人は味方だ」と思ってもらえる大きな要因です。
また、部下やチームメンバーとの関係でも寄り添う姿勢は重要です。リーダーとして相手の視点に立ったアドバイスやサポートを行うことで、社内外での信頼を同時に築くことができます。
発言と行動が一致していることは、信頼関係の根本です。「言うこと」と「やること」が食い違えば、どんなに優れた提案をしても信頼は失われます。逆に、一貫性のある営業パーソンは、顧客からもチームからも安心して任せられる存在として認識されます。
ビジネスにおいて一貫性を保つためには、自分の発言や行動に責任を持ち、状況が変わったときも誠実に説明することが大切です。これにより、相手とのコミュニケーションが深まり、より強固な信頼関係が築かれます。
顧客との信頼は、ある出来事や要素をきっかけに生まれます。ここでは、その代表的な5つのきっかけについて詳しく説明します。
例えば初対面であっても、顧客に役立つ情報を提示できれば、相手は営業パーソンを「会う価値のある人」と判断します。初回訪問でも、相手が抱える問題や課題の核心を突く解決策や、解決のヒントになる情報を示せれば、次から相手は「頼りにするスタンス」で商談に臨んでくれるはずです。
もちろん、一度で相手の信頼を勝ち取ることが難しい場合もあります。その場合は、訪問のたびに新しい情報を提供し続け、「常に何か役立つ情報をくれる人」と認識されることを目指しましょう。これは顧客とのコミュニケーションを深め、ビジネスの土台となる信頼を築く上で非常に効果的です。
相手に役立つ情報は、確実に信頼関係構築の材料になります。たとえその場で直接役立たなくても、「あの営業パーソンは情報量が豊富だ」という印象を持ってもらえれば、頼りにされる存在になれます。情報は独力で集める必要はなく、社内外の情報のキーパーソンや事情通の人とコミュニケーションを取り、情報交換を行うことで効率的に増やせます。
また、情報はコンプライアンスに反しない限り、他の顧客や取引先にも応用できます。A社で得た知見をB社に、他部署の上司や部下から聞いた話を別の顧客に共有することで、情報量は加速度的に増加します。こうした循環は、営業チーム全体の価値も高めます。
人脈や人的ネットワークは、顧客から一目置かれ、口には出さなくても頼りにされる大きな要因です。必ずしもハイレベルな専門家とのつながりでなくても、自分のネットワーク内で新しい取引先を紹介したり、プライベートで役立つお店や家庭教師を紹介したりすることが、信頼構築のきっかけになります。
出身大学や高校、部活仲間、かつての同僚なども大切なネットワークです。こうした人とのつながりを大事に育てることは、リーダーや営業パーソンとしてのビジネス活動において大きな力になります。
専門分野を持つ営業パーソンは間違いなく有利です。技術職出身の営業管理職が多い業界もあり、技術者時代に培った知見や経験を顧客が頼りにするケースは多くあります。得意分野は仕事に限らず、学生時代に打ち込んだスポーツや音楽などでも構いません。
例えば元甲子園球児がゴルフで豪快なショットを見せれば、同じ趣味を持つ相手との距離は一気に縮まります。相手の会社が草野球チームに参加していれば、助っ人として招かれるなど、思わぬ形で信頼構築のきっかけになることもあります。
熱意は人柄の一部かもしれませんが、営業パーソンの信頼を決定づける重要な要素です。提案内容や製品の性能、価格が同等であれば、営業パーソンの熱意によって最終判断が下されることもあります。それは感情的な判断ではなく、「この人なら何があってもやり遂げてくれるだろう」という合理的な評価です。
以上が顧客との信頼構築に役立つ5つの要素です。すべてを揃える必要はありません。自分ができそうなことから始め、相手やチームとのコミュニケーションを通じて着実に信頼を積み上げていきましょう。
信頼関係を築くには、ただ会話を重ねるだけでは不十分です。効果的な準備や提案、フォローの方法を具体的に解説します。
顧客と信頼関係を築くためには、商談前の事前準備と情報収集が欠かせません。相手の業界動向や会社の状況、過去の取引履歴を把握しておくことで、より的確な提案ができます。これは営業パーソンとしての基本であり、上司やチームメンバーからの信頼にもつながります。
また、自分だけで情報を集めるのではなく、社内の部下や他部署とのコミュニケーションを通じて最新情報を共有し合うことも効果的です。組織全体での情報連携は、ビジネスの精度を高めます。
顧客が本音を話せる環境を作るには、傾聴が重要です。相手の話を最後まで遮らずに聞き、背景や意図を理解したうえで質問を重ねることで、潜在的な課題を引き出せます。そのうえで、根拠に基づいた提案を行えば、相手は安心して意思決定できます。
これは社内のコミュニケーションにも通じるスキルです。リーダーとして部下の声に耳を傾け、具体的な解決策を提示することで、チーム全体の信頼感と結束力が高まります。
商談や打ち合わせ後のフォローは、できるだけ早く行うことが大切です。資料の送付や質問への回答など、約束したことを迅速に実行することで、相手に「この人は信頼できる」という印象を与えられます。
また、一度きりのやり取りで終わらせず、定期的な情報提供や近況報告を続けることで、継続的な接点が生まれます。この習慣は、自分の営業活動だけでなく、チームとしての顧客関係維持にも大きく貢献します。
信頼構築のためには、やってはいけない行動もあります。営業現場で注意すべきポイントを押さえて、信頼を損なわない活動を心がけましょう。
営業活動では、目先の成果を急ぎすぎると、かえって相手との信頼関係を損なうことがあります。信頼は時間をかけて築くものであり、無理に契約を迫る姿勢は逆効果です。ビジネスの成長を長期的に考え、段階的にコミュニケーションを深めることが重要です。
上司やリーダーとして部下を指導する際も同じで、短期的な数字だけで評価せず、プロセスや顧客との関係性の質にも目を向けることが、チームの持続的な成果につながります。
自分の売りたい商品やサービスを一方的に押し付ける営業スタイルは、相手に不信感を与えます。顧客の課題や状況を理解し、最適な提案を行うことが信頼構築の基本です。これは単なる販売活動ではなく、相手のビジネス成功をサポートする姿勢が求められます。
部下やチームメンバーとの関係でも、自分の意見を押し通すのではなく、相手の考えや背景を尊重することが、健全なコミュニケーションの土台になります。
営業において、事実と異なる情報や誤解を招く発言は信頼を一瞬で失わせます。また、他社や社内の人の悪口を言うことも同様です。信頼は積み上げるのに時間がかかりますが、失うのは一瞬です。
リーダーや上司は、部下に対しても誠実さを示す必要があります。社内外で一貫して誠実な態度を貫くことが、長期的なビジネスの成功と強固な人間関係を支える鍵となります。
営業における信頼関係は、単なる人間関係ではなく、ビジネスの成果を左右する重要な基盤です。小さな約束を守ることや、相手の立場に寄り添う姿勢、発言と行動の一貫性といった日々の積み重ねが、顧客からの信頼を生み出します。
また、信頼関係は顧客だけでなく、上司や部下、チームメンバーとのコミュニケーションにも直結します。社内外で誠実な対応を心がけることで、組織全体の成果やビジネスの成長にもつながります。
信頼は短期間で築けるものではありませんが、営業パーソンとしての一つ一つの行動が、必ず相手の評価につながります。今日からできる小さな行動を重ね、顧客やチームから「頼れる存在」として認められる営業を目指しましょう。
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