営業の主導権を握る方法を学ぶ
「主導権」とは、会話や交渉の進行をコントロールし、自分の意図した方向に導く力を指します。営業において主導権を握ることは、相手のニーズを把握し、最適な提案を行うために重要です。ただし、一方的な押し付けではなく、相手の意見を尊重しつつ進行をリードすることが求められます。信頼関係を築き、相手が安心して話せる環境を整えることで、主導権を自然に得られるようになります。
なかなか自分の思うように商談運びができない、顧客のその時の気分に左右される出たとこ勝負の営業では、いい成果を生まないどころか疲弊感が募るばかり。今回は相手に気づかれずに会話の主導権を取る方法をご紹介します。
営業パーソンが商談を有利に進めるためには、相手に気づかれないように主導権を握る「ステルス主導権」が鍵となります。その方法としては、商談の最初の一言をこちらから発することが効果的です。
商談のテーブルに相手が到着し、立ち上がり、挨拶を交わし、着席を促された直後、椅子やソファにお尻がつくかつかないかの瞬間のタイミングで第一声をこちら側が話し出すのです。
これは、スポーツでサーブ権を持つ側がゲームを優位に進めるのと同じで、最初に発言することで会話のペースをこちら側に引き寄せることができます。自然な流れで軽い雑談や相手に役立つ情報を提供することで、商談のリズムをコントロールしやすくなります。
また、この第一声を発することには自己暗示の役割もあります。自分が主導権を握ったと感じることで、営業パーソンは自信を持って商談を進めることができます。
営業において、相手の話をきちんと聞くことは主導権を握るための基本です。顧客のニーズや関心を理解せずに一方的に話すと、相手は心を閉ざしてしまいます。まずは相手にしっかりと話してもらい、その内容を丁寧に傾聴しましょう。このとき、ただ相槌を打つだけでなく、内容に注意を払い、相手が何を求めているのかを見極めることが重要です。しっかりと聞いている姿勢は信頼感を生み、結果的に営業の流れをコントロールしやすくなります。
このとき、ただ黙って聞いたり相槌を打ったりするだけではなく、相手の言葉を反復したり、要点を確認することで、相手の話を真剣に受け止めていることを示しましょう。これにより、相手は自分のニーズが的確に理解されていると感じ、自然に次のステップに進む準備が整います。
顧客の話を引き出すことで、相手が自分の意見を自由に表現できる環境を作り出し、最終的に主導権を握るための土台を築くことができます。
相手の話を受け入れた上で、自分の意見を付け加えることは、商談の主導権を取る上で非常に効果的です。相手が話している内容に対して共感を示し、その後に自分の提案を自然に加えることで、会話のバランスを保ちながら主導権を取りやすくなります。このアプローチは、相手の立場を尊重しながらも、自分の意見を強く打ち出せる方法です。
「おっしゃる通りですね」という一言を加えた後、「その上で、こういう方向性も考えられるかと思いますが、いかがでしょうか?」といった形で意見を述べると、相手も受け入れやすくなります。
重要なのは、相手の意見をしっかり反映しつつ、営業パーソンとしての専門知識や経験をさりげなく織り交ぜることです。相手に対して「自分の意見も尊重されている」と感じさせる一方で、自分が商談の流れをコントロールしていることを相手に気づかせないようにします。
これにより、自然な形で主導権を握り、商談を優位に進めることができるのです。この技術は、特に相手が強い立場にある場合や、複数の意見が交錯する場面で力を発揮します。
商談中に沈黙が生まれると、営業パーソンはつい話を埋めようとすることが多いですが、実際には「沈黙」を効果的に使うことで、会話の主導権を自然に握ることができます。
特に、相手が何かを考えているときや、こちらから提案を出した後に沈黙を意図的に作ることで、相手がその提案について真剣に考える時間を与えることができます。この静けさは、決して不安を感じさせるものではなく、相手に「熟考の時間」を提供することで、結果的に自らの立場を優位に保つ手法なのです。
また、適切なタイミングで沈黙を利用することによって、相手に主導権を持たせず、自分が次に話す内容を決定できるポジションに立つことができるのです。沈黙は、相手にとって心地よいプレッシャーを与え、商談の流れをこちら側に引き寄せるための強力な武器として使うことができます。
営業で会話の主導権を握ることは、単に優位に立つだけではなく、顧客との信頼関係を築き、商談を成功に導くための重要なスキルです。相手の話を聞き、適切に意見を交わし、沈黙を効果的に使うことで、自然と商談をコントロールすることができます。これらのテクニックを習得し、実践することで、より高い成約率と顧客満足を達成していきましょう。
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