「つかみ」と「落とし所」の明確化

営業プレゼン上達のコツとは?秘訣は「つかみ」と「オチ」にあり

売れる営業のプレゼンは「お笑い」や「漫才」と似ている。
そう、共に「つかみ」と「オチ(落とし所)」から構成されているのだ。
だから、メリハリが付き、聞く人を惹きつける。
一方、残念なプレゼンは単なる説明に終始、しかも「つかみ」も「オチ」もないので印象に残らない。
今回は、誰でも売れるプレゼンになる方法を紹介したい。

営業プレゼン上達のコツとは?秘訣は「つかみ」と「オチ」にあり

プレゼンの語源はなんと「プレゼント」だった!

競合に勝ち、顧客に選ばれるプレゼンの奥義を習得するために、まずはプレゼンテーションの語源を押さえておきたい。
プレゼンの語源はなんと「プレゼント」なのだ。
友人への誕生日プレゼントでもいいし、恋人へのプレゼントでもいい。
その際、一番重要なのは「何を贈るか」だが、同じようにラッピングやリボン、メッセージカードをどうしようかと演出も考えるはずだ。
「サプライズ」という言葉が象徴するように、相手をビックリさせたりするための演出をあれこれ考える人も少なくないだろう。
例えば、実は贈るモノ自体はディスカウントストアで買ったモノでも、その店のレジ袋のままではプレゼントには不向きなので、「贈りもの用のラッピングにして下さい」とか「お誕生日用の包装にして下さい」とかお店の人にお願いしたことはないだろうか。
店の方もそれを心得ていて、専用のラッピングコーナーなどで細かいオーダーに応じてくれるような商業施設もある。

つまり、プレゼンで相手に伝えたい内容がプレゼントの中身だとすれば、ラッピングやリボン、メッセージカード、贈る場面といった演出の部分が「伝え方」になる。
要は相手に対し、いかに魅力的に伝えるかが考えられていない説明というのは、レジ袋でプレゼントするに等しいのだ。

プレゼンの上達法はまずは「つかみ」と「落とし所」の2点だけを意識

そこで、本人の能力を問わず、誰でも簡単に実践できるプレゼンの上達法として、とにかく「つかみ」と「落とし所」の2点だけを意識したプレゼンが登場したのだ。
これらは「スタート」と「ゴール」でもあるので、それらが明確になっているだけで、その間のシナリオは組み立てやすくなる。
正直に言えば、「つかみ」次第でその後のプレゼンの明暗が決まるといっても言い過ぎではない。
どういう話題、何からスタートすれば、相手の気持ちがつかめるかを考え切った上でのプレゼンにはやはり惹きつけられるものがある。
「分かりやすく製品を説明していれば、相手は買ってくれる」というのは幻想であることにも早く気づいて欲しい。

「つかみ」の例としては、「先進事例」「同業他社の事例」「直面する課題」「類似の課題を解決した事例」「コストメリットの明示」「問題の解決策」「顧客の課題の整理」「顧客の現状の整理」といったところがオーソドックスなところだ。
サプライズというか、もう少々インパクト重視の「つかみ」としては、実物の動画やビジュアル、現物や模型など視覚、聴覚に訴える方法も効果的だ。
もちろん、相手への質問からのスタートや消費者モニターの生の声からのスタートなども単なる説明よりは相手の印象に残るということが想像に難くないだろう。

プレゼンの極意は「つかみ」と「落とし所」

次に「落とし所」だが、これはプレゼンがとっ散らかないようにゴールを明確にしておくということだ。
相手に印象づけることをゴールとするのか、概算見積をゴールとするのか、最終コンペの3社に残ることをゴールにするのか、プレゼンの流れで一気にクロージングにまで進むことをゴールにするのかで、「つかみ」以降のプレゼンのシナリオを変えなければならないので、「つかみ」とセットで「落とし所」を設定する癖をつけたい。
製品力や技術力の高い企業の営業に限って、こうした勝つプレゼンの作法にのっとらず、単なる説明に終始して負けてしまうことが余りに多く目につくので、とにかくこれまで以上に「つかみ」を意識し、そのバリエーションを増やしていって欲しい。

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この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、「オーラの営業」(Nanaブックス)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など。

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