プレゼンの成否9割は前半で決まる

成功するプレゼンのコツは、前半勝負!成否の9割が前半で決まるワケ

この講座の「コミュニケーションスキル」の冒頭で、日本語は世界で一番営業に不向きな言語だと紹介したが、特にプレゼンにおいては、結論や重要なコトを最後に持ってくる日本語は、そのままでは相手に伝わりにくい。
その欠陥を補なう工夫ができていないと競合に負けてしまうので、今回は売れるプレゼンのセオリー「前半勝負」を紹介する。

成功するプレゼンのコツは、前半勝負!成否の9割が前半で決まるワケ

管理職はそもそも最初の数分しか聞いていない

小説、ドラマ、映画のシナリオであれば、クライマックスを迎えるのはエンディングと相場が決まっているが、プレゼンに限ってはその逆で「前半勝負」。
プレゼンの印象の9割は前半で決まってしまうので、インパクトがある内容、事柄、そして相手が興味、関心を持っているであろうコトをプレゼンの前半、しかも、かなり早い段階で紹介したい。「最も強いカードで勝負を始めろ」という鉄則に従ったプレゼンの受注率が最も高いのだ。
カラオケでいうといきなりサビから歌いだすような曲のイメージ、10名で走る箱根駅伝に例えれば、往路にエースを含めたベスト5の全員を使い果たす作戦になる。

その理由は単純明快で、決裁者はみな「せっかち」で、さっさと結論、つまりそのプレゼンの核心が知りたいのだ。
もっというと管理職や役員クラスになると、最初の数分しか集中して聞いていない。
要は最初の数分でジャッジしてしまうので、その勝負所でセールスポイントが訴求できないと、取り返すことができなくなってしまう。
部課長クラスを相手にプレゼンする機会が最も多いと思うが、そこでは「前半勝負」を徹底して欲しい。

プレゼンの結果は最初の印象で決まる

次に役員、管理職、担当ベースにも共通した理由になるが、人は最初の印象がいいと、その後に目立つマイナス点がない限り、「全体的によかった」と感じやすいので、最初から強いカードを使いたい。
プレゼンに関する限りは、強いカードを温存する意味は全くないのだ。

アピールしたいポイントが3つあるとしたら、その場合も相手にとってインパクトがある順に紹介したい。
間違っても、“カタログにそう並んでいたので、企画書もその順番にした”なんてことのないように、ヒアリングした感触で相手のニーズの強弱を勘案した順にプレゼンしていくことだ。

プレゼンの成否9割は前半で決まる

後半は事例を中心に

さて、「前半勝負」はいいとして、前半で勝負をしてしまったら「後半はどうするのか?」という素朴な疑問も湧いてくるはずだ。
お薦めなのは「事例を中心にする」こと。事例は幅を持たせて、相手の食いつきを確認しながら進めたい。
もちろん、相手の注意喚起のために「最強のカード」として何らかの事例を前半に話してしまうこともあるだろう。
その際はそれ以外の事例で、できれば対極にありそうな事例を複数、後半に紹介していきたい。
そうすることによって、前半の好印象がキープされるだけでなく、「そういう分野にも強かったのですね」という再認識を促し、他の案件化につながることも少なくない。
あるいは、事例以外に前半に紹介した内容の補足や技術的な説明、事務的な手続きなどを後半にするのもいい。

最後に前半、後半の内容の決め方を紹介しておくと、普段やっているプレゼンの内訳とそれぞれの所要時間、全体の所要をざっくり書き出して、「相手にとって重要」という基準で内訳に優先順位をつけ、前半と後半に分けてしまうのがシンプルでやりやすい。
プレゼンで重要なのは上手いか下手かではない。肝心なのは受注できるか否かなので、是非とも売れる営業、売れるプレゼンのセオリーである「前半勝負」の原則を守って欲しい。

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この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、「オーラの営業」(Nanaブックス)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など。

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