商材のメリットは事例で語る

印象に残る営業プレゼンのコツとは?秘訣はストーリーテリングにあり

営業におけるプレゼンの目的は「商材のメリットを相手に分かりやすく説明すること」なのだろうか?
確かにこの表現でも誤ってはいないが、このスタンスで受注になるのは独占市場や寡占市場での営業に限られてしまうのでお薦めはできない。
一方、売れる営業のプレゼンの目的は「競合各社に打ち勝って受注すること」である。そのためのプレゼンにはちょっとしたコツが必要になる。
今回はそのコツについて共有する。

プレゼンで印象を残すコツはストーリーテリング…商材はエピソードで語ろう

商材のメリットや特長はエピソードや事例で語れ

もちろん、プレゼンでは商材のメリットを相手に分かりやすく説明することは必要になるが、「説明」だけでは圧倒的競争力のある商材以外では受注には至らない。
要は「説明」だけではメリットが相手に伝わったとしても、他で相手の印象に深く残ったものがあると最終的には負けてしまうので、結局「残念な営業」で終わってしまう。
  結論から言う。売れる営業のプレゼンのコツは、商材のメリットや特長をエピソードや事例で語ることだ。

プレゼンの手法としては、このことを「ストーリーテリング」という言い方をするが、よく「プレゼンはストーリーで語れ」「プレゼンはエピソードで語れ」「プレゼンは物語で語れ」表現されていることと同じだと考えていい。
ストーリーテリングというのは、プレゼンで伝えたいことを相手の印象に深く刻まれるように、エピソードやリアルな事例を用いて聞き手の感情に訴求するコミュニケーション手法を意味する。

例えば、誰にでも「ピン!」とくる例をあげると「iPhoneの256GBのストレージ容量」と表現するより、「写真なら約20.5万枚、映画なら50タイトル以上を持って歩ける」と表現したほうが聞き手の印象に残るはずだ。
あるいは、ラゲッジスペースの使い勝手の良さが自慢のSUVであれば「今度のモデルのラゲッジスペースの容量は39ℓも増えて、530ℓになりました」と表現するより、「後部座席を倒さずにゴルフバッグが4個積めます」のほうがよっぽどインパクトがある。
しかも、そう聞いた相手は他の人に「今度のXXXは、キャディバ(キャディーバッグ)が4バッグ積めるんだって」と話すだろうし、その結果、人から人へ「4バッグ積める」ことが伝わっていく。

これが「今度のモデルのラゲッジスペースの容量は530ℓ」だったらどうだろうか?
この違いがキモになる。
ただし、ゴルフを知らないであろう人に「4バッグ」では、そのインパクトはほとんど伝わらないので、代わりに「大型のスーツケースが4個積めるようになった」等、基準を相手がその広さをイメージできるように、その人にとって身近なものにして表現するのが鉄則になる。

印象に残る営業プレゼンのコツとは?秘訣はストーリーテリングにあり

相手の「何が改善されるのか?」をリアルにイメージさせよ

さて、ここでは誰もがイメージできるようにBtoCの事例で紹介したが、「写真なら約20.5万枚、映画なら50タイトル以上を持って歩ける」も「4バッグ積める」も“何ができるのかのイメージが湧いた”はずだ。
これがプレゼンの奥義で、同じようにあなた自身が担当するBtoB商材のメリットで“相手にとって何ができるようになるのか、何が改善されるのかのイメージが湧く”ようなエピソードや事例を準備して欲しい。

その際のコツは相手が「へぇ~」と感心するようなエピソードや事例を選ぶこと。それは導入事例のBefore Afterが定番だが、場合によっては開発のきっかけでもいいし、開発の際の試行錯誤(開発秘話)でも構わない。
とにかく「相手に印象づけられる」という基準で選んで欲しい。

「へぇ~」を伝染させよ

人は自分自身が「へぇ~」と感心したことについては再現できるようになる。
つまり、営業パーソンからなんらかのエピソードを聞いて「へぇ~」と印象づけられた課長は、そのエピソードをそっくりそのまま部長に再現する。
そうすると今度は部長も「へぇ~」と印象づけられ、役員会でそのエピソードを再現するわけだ。

「へぇ~」がどんどん独り歩きし伝染していった結果、受注率がもっとも高くなるということは想像がつくだろう。
結局、人間は理性で判断するが、決める時は感情に動かされる。この特性をプレゼンに活かさない手はない。

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この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

大塚寿 顔写真

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に 『〈営業サプリ式〉大塚寿の「売れる営業力」養成講座(日本実業出版社)』『自分で考えて動く部下が育つすごい質問30(青春出版社)』、『50歳からは、「これ」しかやらない(青春出版社)』など。

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