確度の高い顧客の見分け方
新規顧客を開拓したり、新製品や新しいソリューションの拡販をしたりする場合、購入して下さる確率が最も高い顧客から順にアプローチしなくては、いい業績は出せない。今回はその実務について紹介していきたい。
「売れる」営業の奥義、それは「こういう商品を待ってました!」というターゲットからアプローチすることである。
その特定は過去のデータからの推測でも構わないし、何らかの傾向から仮説を立てて、仮説検証を繰り返す方法でも構わない。
とにかく漫然と営業するのではなく、ある仮説や推測に基づいた特定のターゲットに対して、何千件にアプローチして、何百件アポイントが取れ、何百件が案件化し、そのうち何百件を受注し、その受注額がいくらだったかのデータを蓄積する。
そして、その仮説の精度を定量的に分析、蓄積し、次に活かすのが営業成果を上げる正攻法だ。
当連載のアプローチ準備『10分で出来る!営業の基本「顧客分析」の効果的なフレームワーク』で、マーケティングのロジャーズモデルに触れた。
世の中の企業や個人の2.5%はあなたの商材を「こういうのが欲しかった」とばかりに買ってくれ、それに準ずる13.5%は商材の恩恵に魅力を感じれば買ってくれる顧客なのだ。
ここをターゲット顧客、重点顧客にして、最初にアプローチしなくてはならない。一番、案件化しやすい層から営業をスタートすることになるので最も案件化率が高いだけでなく、営業に手ごたえも出るから、営業パーソンのモチベーションも上がり、好循環も生まれやすい。
後から営業する顧客に対してリアルに「売れている」というトークを展開できることも想像に難くない。
肝心なターゲット顧客の設定方法だが、最も多くの人がイメージしやすいようにクルマを例にしてみると、例えば4~500万円以上する某社の国産高級ミニバンを「こういうのが欲しかった」と買ってくれる2.5%の顧客は誰か。
それは地方の「共働きの教師」だったりする。彼ら・彼女らの可処分所得が高いのはよく知られたところだが、住宅が安価だったり、実家の土地に家を建てたりしているので、住宅ローンの足かせも少なく、生活の足であるクルマにかけられる予算というのは相対的に多い。
しかし、「教師」という職業がら保護者や地域の目を気にしてドイツ車といった外車を避ける傾向があって、それでも十分に質感が楽しめて、周りにはメルセデスやBMWほど高額とは思われていない高級ミニバンに集中するのだ。
そこから類推していけば、次の13.5%には「共働きの地方公務員」が入ってくるというのは容易に想像がつくであろう。
ここまではミニバンの話だが、クルマの営業の世界で言うと、「新築で家を建てた人」というのは、かなりの確率で新車に乗り換えると言われている。
「住宅ローンの支払いが大変なのに、その上、新車の支払いとなると…」と素人目には考えてしまうが、買う側にとっては「せっかく家が新築なのに、クルマが古いのはイヤ」という心理なのだそうだ。
更に言えば、住宅ローン2000万円に自動車ローン180万円が加わっても、大した負担感を持たないらしい。
BtoBの例も1つあげてみよう。例えば、あなたが印刷会社の営業パーソンだったとする。企業名や連絡先をプリントして使う、「犬・猫」が描かれた販促用卓上カレンダーを営業するとしたら、重点顧客をどこに設定するか。
もちろん、これは「動物病院」が上位2.5%のターゲットになるだろうし、そこに薬を納めている動物用医薬品メーカーや卸も最初に攻めるべき顧客になるはずだ。
このように仮説ベースで構わないので、重点顧客を設定した上で、可能性の高い順に業界ごと、属性ごとに攻めていきたい。
その重点顧客リストがアタックリストになるのだが、具体的なリスト作成の実務については”「売れる営業」の新規開拓リスト・アタックリストの探し方とは?”の回で紹介する。
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ここで述べているノウハウやスキルは、読んだだけでも充分勉強になります。しかし、これだけでできるようになるわけではありません。実際の営業場面で「できる」ようになるためには『実践とフィードバック』が必要になります。
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