顧客の課題や関心事を把握する

顧客の課題を知る10の方法とは?できる営業の案件化率の引き上げ方

「売れる営業」はあらかじめ顧客の課題、関心事を予想し営業の準備をするが、「売れない営業」は出たとこ勝負。
このちょっとした下準備が案件化率の格差を生み出す最大要因になっている。今回は顧客の課題、関心事の把握、推測の実務について紹介したい。

顧客の課題を知る10の方法とは?できる営業の案件化率の引き上げ方

「売れる営業」の王道、「顧客の課題に対し、自社商材の強みを訴求する」

業界を問わず、最小の努力で最大の成果を生み出す営業の型というのは、「顧客の課題に対し、自社商材の強みを訴求する」のが定番となっている。
いくら商材に強みがあっても、顧客が課題を感じていたり、解決したいと思っている問題に結びつかなかったりすると案件化すらしない。
その理由は単純明快で「顧客に響かない」からだ。
商談というのは、「矢を放つ的」を明らかにすること、つまりは顧客の「課題」の明確化からスタートするということを肝に銘じて欲しい。ここでつまずいてしまう営業パーソンが一番多い。

顧客の課題把握、推測の実務というのは、まずは顧客をマクロ、ミクロに分けて見つめるところから始まる。
マクロ的な視点は顧客を業界、全社という大きなスコープで分析することであり、ミクロ的な視点は対象となりそうな部門もしくは経営陣、中間管理職、現場での課題ということだ。
もちろん、まだ顧客からこれらの情報を入手しているわけではないので、あくまで先回りして、仮説づくりのための事前情報入手や推測をしておきたいのだ。
更には顧客の課題や問題には業界によってかなりの共通性やパターンがあるので、誰にでも簡単に応用を利かすことができる。

例えば、自社工場を持っている製造業であれば、大手、中小に限らず、その「技術継承」に課題感がない会社はない。新興企業以外はみな社員のいびつな「年齢構成」に危機感を持っており、その中核が「技術継承」だ。
少子高齢化の進行、失われた20年の景気低迷期の採用抑制、団塊の世代の大量定年退職が重なり、中堅社員がすっぽり抜け落ちた結果だが、このまま手をこまねいているわけにはいかない。
景気に薄日が差している今のうちに、手を打っておこうとする企業も少なくないはずだ。

この程度のザックリした課題や問題であれば、容易に想像も推測もつくだろう。準備の段階では、このレベルで十分なので、あなたの営業対象となる業界、企業でこうした課題をできるだけ数多く推測して欲しい。
顧客の課題を知る10の方法の中で上記は「典型的な課題の推測」になるが、ほかはこうした方法がある。

顧客の課題を知る10の方法

「知らないことは人に聞け」

顧客の課題・関心事の把握は情報収集というより、合法的な「諜報活動(インテリジェンス)」という意味合いがほんの少しだけ混じっていると考えると、営業に活かしやすくなる。
営業の世界には「知らないことは人に聞け」という格言もあるくらいなので、顧客の課題やそのヒントになりそうなことは、社内外を問わず知っていそうな人に聞くのがいい。
上司、先輩社員はもちろんのこと、技術部門やフィールドサービス部門など他部門でその業界や企業を担当していた人に聞くのは必須にしたい。
更に、世の中には仕事が「できる」「できない」にかかわらずアンテナが高く、業界ネタや企業ネタにやたら詳しい業界オタク、企業オタクが存在するものだ。
そうした情報源を大いに活かしつつ、そこに自分で調べる、推測するという行動が伴えば、案件化率が確実に上昇するはずだ。

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この連載の著者

エマメイ先生(大塚 寿)

1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、「オーラの営業」(Nanaブックス)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など。

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